『光る君へ』瀧内公美が美しく恐ろしい 兼家との対峙シーンは「不思議な感覚にいけた」
第13回では、道長(柄本佑)と道長のもう一人の妻・明子の場面もあった。瀧内は明子の人物像について「本音と建て前というのがしっかりある女性で、自分の目的に対する芯がしっかりしている人だなという印象です」とコメント。
劇中、明子は覇気のない様子の兼家から「父は御息災ですか?」と問いかけられる。父・高明を失脚させた張本人からの言葉に怒りが込み上げてきてもおかしくないが、明子は動じない。それどころか兼家への恨みはどこまでも一貫しており、兼家に対してわざわざ「父は太宰府から帰ったあと身まかりました」と口にする。この場面を振り返った瀧内は「事細かくいう、その受け答えが彼女の芯がある部分だなというふうに思っています」と答えた。兼家の扇を狙う場面で、明子は扇を手に入れると穏やかな笑みを浮かべる。
この場面について、瀧内は、兼家に近づくまでの道のりは長かったが呪詛するという強い思いがあった分、「会えた喜びとある種の喜びと自分の復讐心が増幅していく思い」「その本人に対して怒り狂うような思いではなく、一種の穏やかな気持ちに、達観していくというような思いにはなりましたね、演じていて」と語った。あの微笑みは明子の心境を演じていく中で必然とこぼれたもので、「不思議な感覚にいけたようなシーンでもありました」とも答えている。
SNSでは、道長の前で笑顔を見せない明子が父の仇である兼家の前で思わず笑みをこぼす場面について「マジで恐ろしくて美しくて素晴らしかった」「何でか分からないけどそうした方がいいと思って演じてたという瀧内公美さん、まさに明子さまですごすぎ怖すぎ」「復讐を誓う姫というすごい役割のなかで、やりすぎず、品を保ったままの明子像のつくりかた、絶品だった……」と感嘆の声が。
物語の進展に重要な役割を担うであろう藤原定子と源明子。演者である高畑充希と瀧内公美が、今後2人を取り巻く環境が変化していく中でどのような演技を見せてくれるのか。期待が高まる。
■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK