『ドラフトキング』は野球の見方を変える! ムロツヨシが教えてくれるスカウトの真の役割

 スポーツを題材にした本作で、もっとも熱量が注がれているのがグラウンド上のプレーだ。スカウトの視線の先にいる選手たちは、それぞれの人生をかけて白球を追う。選手役の俳優には走攻守と演技力を兼ね備えた逸材がそろった。第3話・第4話で社会人野球チームの中心選手として登場する町田啓太は、中学時代に野球部に所属し、本作でも華麗なグラブさばきを披露している。

 高校生ドラフト候補には、甲子園出場経験のある生田俊平や強豪校出身の兵頭功海、福松凛、中山翔貴らフレッシュな顔ぶれが起用された。いずれも厳しいオーディションを勝ち抜いた精鋭だ。4人は2023年10月期放送のTBS日曜劇場『下剋上球児』にも出演している。ほかにも両作に共通するキャストがいるので探してみてほしい。

 さらにDVD-BOXには、映像特典「ドラマ『ドラフトキング』ができるまで」が収録される。本作の原作は多くのファンに愛される同名のコミックスで、実写化が実現するまでに多くの人の熱い思いがあった。フィクションとリアリティを融合した本作だが、ムロツヨシはじめ出演者とスタッフのインタビューから、並々ならぬ情熱で撮影に挑んだことが伝わってくる。

 スカウトは「見る」ことのプロフェッショナルであるが、それだけにとどまらない。スカウトの仕事は多岐に渡っており、選手の発掘・交渉だけでなく、獲得した選手を育て、本人や家族に寄り添い、未来の優勝チームを構想する。野球に精通していることはもちろんだが、選手とチームをつなぐ役割も担っている。ただ見るのではなく、冷徹な観察眼と選手の可能性を信じる人間力が求められる。

 郷原や神木を通して視聴者はプロ野球スカウトの世界に触れる。球場を一歩出ればそこは私たちが暮らす日常で、プロ野球という夢の舞台と地続きであることが実感できる。スカウトたちが個性全開であることは必然性があって、そうでなければ見ず知らずの若者の心はつかめない。本作を観た後ではきっと野球の見方が変わるはずだ。

■リリース情報
『ドラフトキング』
3月6日(水)DVD-BOX発売
価格:12,870円(税込)

【映像特典】
・ドラマ「ドラフトキング」ができるまで
・スポット映像集

出演:ムロツヨシ、宮沢氷魚、平山祐介、藤間爽子、川久保拓司、阪田マサノブ、上地雄輔、伊武雅刀、でんでん、大鷹明良、生田俊平、増永樹、町田啓太、田中要次、高橋努、仙道敦子、中山翔貴、木戸大聖、きたろう、モロ師岡、須藤理彩、阿部亮平、兵頭功海、福松凜、八木将康、高品雄基
原作:クロマツテツロウ『ドラフトキング』(集英社)
監督:山本透、吉川祐太
脚本:鈴木謙一
音楽:櫻井美希
企画・プロデュース:武田吉孝、古屋厚
プロデューサー:大原康明、阿部豪
制作協力:ROBOT
製作著作:WOWOW
発売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング
©2023 WOWOW INC.

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