石橋陽彩、思い出に残る最高の“休日”は? 浅沼晋太郎の“低音”に受けた衝撃明かす

 地球侵略を目論む悪の組織の幹部として暗躍し、地球防衛組織「レンジャー」と日々死闘を繰り広げている。そんな悪役のゆったりとした休日を描いたヒーリングコメディ『休日のわるものさん』が話題だ。

 本作は、『ガンガンpixiv』で連載中の森川侑による同名マンガを原作に、1月7日よりアニメの放送がスタート。オンオフのギャップが激しい主人公・わるものさんを浅沼晋太郎が演じている。

 そして、そんなわるものさんと対立するレンジャーの一員、アカツキレッドを演じているのが、石橋陽彩だ。2018年に『リメンバー・ミー』の主人公ミゲル役で声優デビューを果たした石橋は、19歳にして『海獣の子供』『遊☆戯☆王SEVENS』など多くの代表作を持つ。

 正義感が強く、お茶目なアカツキレッドに共感するところも多かったという石橋に、本作の魅力やアフレコ現場の様子を聞いた。(編集部)

「収録のたびに、毎回勉強させていただきました」

――原作を読んだ際の感想を聞かせてください。

石橋:原作を読み終えたときに、ページをパタッと閉じて「はぁ、なんて幸せな作品なんだ」と心がほっこりしました。一旦ページを閉じて浸る時間があって、幸せを噛み締めることのできる作品だなと思いました。

――こんなに癒されるアニメは、なかなかないと思います。

石橋:そうですね。今までの作品は、例えば悪役が出てきたとしても、レンジャーに戦いを挑むところばかりが描かれて、内側はあまり明かされていなかったじゃないですか。それを観ることができるのは、この作品の魅力の1つかなと思います。あの怪人たちもこうやって普段の日常を過ごしていたのかなと思うと、ちょっとかわいらしく思えたりもしますよね。

――石橋さんご自身が、昔観ていた“ヒーローもの”はありますか?

石橋:世代でいうと、『炎神戦隊ゴーオンジャー』(テレビ朝日系)とか『侍戦隊シンケンジャー』(テレビ朝日系)とか、2009年、2010年くらいの作品ですね。あとは『仮面ライダー』もよく観ていました。幼稚園で戦隊もののごっこ遊びをするのが大好きだったので、今回、戦隊のレッドという真ん中に立つキャラクターに声を当てることができて、本当に嬉しいなと思っています。

――子どもの頃のごっこ遊びでは、レッド役でしたか?

石橋:「レッドをやりたい!」という意思はすごくあったんですけど、ちょっと内気で他の子に取られちゃって、別の役をやっていました(笑)。ただ、本当はレッドがやりたかったので、自分としてはレッドをやっている気持ちでいました。

――今回演じられたアカツキレッドは、優しくて正義感が強い反面、方向音痴でちょっと抜けたところもあるキャラクターです。そんなレッドに共感するところ、自分とは違うなと思ったところはありますか?

石橋:優しい面……いや、優しい面と自分で言うのもあれですけど、困っている人がいたら助けたくなるような正義感には、ちょっと共感しました。あとは、道に迷うというのもわかります。僕はGoogleマップを見ないと目的地に辿り着けないので(笑)。似ていないのは、短冊にお願いごとをいっぱい書くことですかね。レッドくんは物語の中で、七夕の短冊を12枚くらい書いていたんですけど、僕は1枚でいいかなって。いっぱい書いたら、叶わなそうじゃないですか(笑)。だから、1枚に1つの願いを込めて書きたいなと思います。

――アカツキレッドを演じる上で、意識したことを教えてください。

石橋:戦闘シーンで迫力を出すことです。戦闘シーンはごく一部で、基本的にはレッドくんとわるものさんのほんわかした日常が描かれていますけど、やっぱり戦うことが本職ではあるので、その切り替えをしっかりして、「本当に悪の宿敵なんだな」と思わせられるように、細かい息の使い方だったりを意識しながらお芝居していました。

――わるものさん役の浅沼さんと、一緒にアフレコされる機会はありましたか?

石橋:基本的には、浅沼さんとペアで録らせていただきました。浅沼さんって僕の中では地声はそんなに低くないイメージなんです。それなのに、マイクの前に立った途端にめちゃめちゃ低い声でお芝居されていて、迫力もあるし、四方八方に低音が広がる感じがして。本当にすごいなと思って、後ろからずっとガン見していました(笑)。収録のたびに、毎回勉強させていただきましたね。

――ほかにもたくさんの人気声優さんが出演されていますが、影響を受けたことはありますか?

石橋:みなさん声がスタジオに響くというか、声がマイクにしっかりと入っていく感じがして、相手役の方にちゃんと(思いが)伝わるので、「実際にレッドくんたちが会話するならこうだろうな」と思えて、先輩の皆さまのおかげでお芝居がすごくやりやすかったです。僕も負けていられないなと、毎収録、毎収録、力を入れて頑張らなきゃなと感じていました。

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