『ブギウギ』が伝える“人を生かすための歌” 菊地凛子が圧巻のパフォーマンスを披露

『ブギウギ』が伝える“人を生かすための歌”

 「戦争なんてくそ食らえよ」と、りつ子は吐き捨てる。戦争が終わっても、戦争で受けた心の傷はいつまでも残り続けることを思い知らされる。そんなりつ子の苦しみを和らげたのはスズ子の言葉だった。

「ほんなら、これからはワテらの歌で生かさな」
「今がどん底やったら、あとはようなるだけですもんね。歌えば歌うだけ、みんな元気になるはずや」

 前向きなスズ子の考え方が、りつ子のやりきれない気持ちを歌う糧に変える。舞台で「別れのブルース」を歌い上げるりつ子の脳裏には、慰問先の出来事がありありと浮かぶ。りつ子は涙をこらえるような面持ちを見せながらも、マイクスタンドを強く握り、心を込めて歌い続ける。そんな彼女の歌声に人々は耳を傾け、涙を浮かべていた。りつ子の歌声を待っていた人々の存在を確かに感じながら、りつ子は歌いきった。

 りつ子はこれからも人を生かすための歌を歌い続ける。歌が持つ力を強く感じる圧巻の回となった。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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