『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』地上波初放送! 知っておきたいトリビア解説

本作を改めて楽しむためのトリビア(ネタバレあり)

 本作は、いつもはニューヨークで活躍するスパイダーマンがヨーロッパの街で活躍するという異色作です。この映画で初めてピーターとMJはキスをします。しかもロンドンで。

 興味深いのは、コミックでの2人の初めてのキスは、1975年の『アメージング・スパイダーマン』誌143号。ロンドン経由でパリに行くピーターが空港でMJにキスをするのです。つまり、コミックでもヨーロッパ絡みのところで2人はキスするのですね。

 この作品の前作『スパイダーマン:ホームカミング』のヴィラン、エイドリアン・トゥームス/バルチャー(マイケル・キートン)もそうでしたが、今回のヴィランとなるクエンティン・ベック/ミステリオも、アイアンマンことトニー・スタークに人生を狂わされたと恨んでいる人物です。つまり、ピーターは師匠であるトニーがまいた種の後始末をさせられている、とも取れるわけで、このへんの因果関係が面白いですね。なおミステリオは、コミックでは元々映画のスタントマンで特殊効果マンでもありました。従って映像トリックを使ってスパイダーマンを苦しめます。今回のミステリオは、このトリック映像の悪党という設定を今風のフェイク映像を使うヴィランとしてブラッシュアップしています。ミステリオ役のジェイク・ギレンホールは、2004年公開の『スパイダーマン2』の際、トビー・マグワイアに代わってピーター役を演じる話もあり、不思議な縁を感じますね。

 さらに、いわゆるMCUのおまけシーンで、ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)とマリア・ヒル(コビー・スマルダーズ)がエイリアン(スクラル人)のなりすましであったことがわかります。そしてニック・フューリーは、宇宙にいることも判明(このシーン、TV放送の都合でカットされるかもしれませんが)。このシーンがあることで、本作は『キャプテン・マーベル』の続編でもあることがわかります。宇宙にいるニック・フューリーの活躍は、11月10日公開の映画『マーベルズ』にもつながります。

 この作品でピーターは4つのスパイダースーツ姿を見せてくれます。そして最後の最後でとんでもないことが起こり、衝撃と感動の次作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』へとつながるのです!

■放送情報
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
日本テレビ系にて、11月3日(金)21:00~23:09放送
※地上波初放送 ※放送枠15分拡大
監督:ジョン・ワッツ
製作:ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル
脚本:クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
製作総指揮:ルイス・デスポジート、ヴィクトリア・アロンソ
原作・製作総指揮:スタン・リー
出演:トム・ホランド、サミュエル・L・ジャクソン、ジェイク・ギレンホール、ジョン・ファヴロー、コビー・スマルダーズ、ゼンデイヤ、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ
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