こんなSF映画が観たかった! 全てにおいて新しさがあった『ザ・クリエイター/創造者』

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、先日ギャレス・エドワーズ監督に取材をした宮川が『ザ・クリエイター/創造者』をプッシュします。

『ザ・クリエイター/創造者』

 こんなSF映画が観たかった! ギャレス・エドワーズ監督7年ぶりの新作『ザ・クリエイター/創造者』は2023年屈指の1本。シリーズものや原作ものが主流となってしまったSF映画というジャンルにおいて、オリジナル企画でこんなに面白い映画を作れるとはさすがギャレス・エドワーズ監督。人間とAIの対立を描くというタイムリーなテーマ性も含めて、いま映画館の大スクリーンで観るべき(できればIMAXかドルビーシネマで!)作品だ。

 舞台は約50年後の未来。AIが人類に反旗を翻し、ロサンゼルスに核爆発を引き起こす。人類とAIの熾烈な戦争が10年にわたって続く中、元特殊部隊員のジョシュア(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、人類を滅ぼす兵器を生み出した創造者=クリエイターの暗殺を命じられる。しかし、彼が目にしたのは、超進化型AIを搭載した少女アルフィー(マデリン・ユナ・ヴォイルズ)だった。ある理由から、彼女を“暗殺”するのではなく“守る”ことを決意したジョシュア。人類とAIの戦いの結末とはーー。

 2010年のオリジナルSF映画『モンスターズ/地球外生命体』で頭角を現し、その後、ゴジラをハリウッドで再び映画化した『GODZILLA ゴジラ』を手がけ、『スター・ウォーズ』のアンソロジーシリーズ第1弾『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』の監督に抜擢されたギャレス・エドワーズ。ハリウッドでビッグバジェットのフランチャイズ映画(エドワーズ監督はこの言い方が嫌いらしい)を立て続けに手がけ、一躍ハリウッドのヒットメイカーの仲間入りを果たした……ように見えたが、その後紆余曲折あり、7年かけてこの『ザ・クリエイター/創造者』を作り上げた。

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