ジャンニ・アメリオ監督最新作『蟻の王』予告編公開 論争を招いた裁判の様子が
11月10日に公開される映画『蟻の王』の予告編と場面写真が公開された。
第79回ヴェネチア国際映画祭コンぺティション部門に出品され独立賞5部門を受賞した本作は、『家の鍵』『ナポリの隣人 』のジャンニ・アメリオ監督最新作。同性愛者の存在すら認められなかった時代に恋に落ちた、実在した詩人で劇作家のアルド・ブライバンティとその教え子を巡る史実、“ブライバンティ事件”にインスパイアされた、“人間の尊厳”を問い直す物語だ。
主人公アルドを演じたのは、『輝ける青春』『夜よ、こんにちは』『いつだってやめられる』などのルイジ・ロ・カーショ。アルドとの愛を貫き通そうとするエットレ役を新星レオナルド・マルテーゼが演じた。マルテーゼの演技についてアメリオ監督は「映画の奇跡」と称している。さらに、裁判のゆくえを見守る新聞記者エンニオ役で、カンヌ国際映画祭主演男優賞受賞歴を持つエリオ・ジェルマーノが出演している。
カーショは、本作で主演を務めることについて「どんな困難があっても尊敬するアメリオ監督と仕事をしたかった。脚本を読んで、ブライバンティのことを知り、この作品がもつ社会的な重要性を知るにつれて、自分が出来る最大限のことをしたいと思った」とコメントした。
公開された予告編では、アルドとエットレが互いに惹かれ愛し合いながらも、家族や法によって引き裂かれ、アルドが“教唆罪”に問われ法廷に立つ様子、エットレが“治療”と称した電気ショックを受ける姿が映し出される。
場面写真では、法廷での2人の姿や、裁判を取材する記者エンニオの姿を確認することができる。
■公開情報
『蟻の王』
11月10日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督・脚本:ジャンニ・アメリオ
脚本:エドアルド・ペティ、フェデリコ・ファバ
編集:シモーナ・パッジ
撮影:ルアン・アメリオ・ウイカイ
美術:マルタ・マッフッチ
出演:ルイジ・ロ・カーショ、エリオ・ジェルマーノ、レオナルド・マルテーゼ、サラ・セラヨッコ
配給:ザジフィルムズ
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館
2022年/イタリア/イタリア語/ビスタ/カラー/Dolby Digital/140分/映倫:G/原題:Il signore delle formiche/英題:Lord of the Ants/字幕翻訳:吉岡芳子
©Kavac Srl / Ibc Movie/ Tender Stories/ (2022)
公式サイト:http://www.zaziefilms.com/arinoo/