『らんまん』濱田龍臣が満を持して朝ドラデビュー 寺田心から引き継がれた虎鉄役のバトン

 最終回まで残すところ、1カ月を切った連続テレビ小説『らんまん』(NHK総合)。新たに、濱田龍臣、遠藤さくら(乃木坂46)、松岡広大、本田望結、海宝直人、中川大志の出演が発表され、最終幕に向けてますます勢いを増している。今回は、そんな追加キャストの中から、幼少期より芸能界で活躍してきた濱田龍臣にフォーカスしたい。

 子役時代からキャリアを詰み上げ、満を持しての朝ドラデビューとなる濱田。今回『らんまん』で演じるのは、山元虎鉄の青年期だ。第19週より登場した高知の遍路宿「角屋」の息子・虎鉄の少年期を先に演じていたのが寺田心であり、ずいぶんと大人になった寺田の姿には視聴者からも感嘆の声があがっていた。今回、奇しくも子役として活躍した2人の間でバトンが引き継がれることで、俳優同士のバックグラウンドに縁を感じられるキャスティングとなり胸が高鳴るものがある。

 ここで改めて、濱田のこれまでの活躍を振り返っていきたい。2006年に本格的に子役デビューを果たした濱田のブレイクのきっかけは、大河ドラマ『龍馬伝』(NHK総合)で坂本龍馬(福山雅治)の幼少期を演じたことだ。また、『怪物くん』(日本テレビ系)、『映画 怪物くん』(2011年)では市川ヒロシ役を演じ、その愛らしさあふれる姿で知名度を上げた。活躍は子役時代にとどまらず、17歳の頃には『ウルトラマンジード』(テレビ東京系)で主人公の朝倉リク役を演じ、幼少期からの夢である「ウルトラマンになること」を叶える。その翌年には、『モブサイコ100』(テレビ東京系)の主演・影山茂夫ことモブ役で『ウルトラマンジード』の坂本浩一監督と再タッグ。このとき濱田は、オカッパ頭で挙動不審なモブがかわいく見えるよう監督と話をしながら試行錯誤したという。

 芸能界で着実にステップアップしてきた濱田だが、キャリアの後半で転機となった作品は『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)ではないだろうか。大ヒットドラマ『花より男子』(TBS系)の続編として製作されたこのドラマで、濱田は英徳学園高等部のカリスマ生徒グループ・C5の1人である平海斗役を演じ、キリッと知的なメガネ姿でキャラクターの個性を巧みに表現していた。また、濱田がいつの間にか高校生を演じるほど大人になっていたことには当時の視聴者から驚きの声も上がっていたことから、改めて『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』は濱田の成長した姿を多くの視聴者に届ける重要な作品となったに違いない。

関連記事