『真夏のシンデレラ』最も行動が読めなかった匠がついに動き出す? 物語を動かす神尾楓珠

 『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)第8話の予告編から聞こえた、「俺、夏海(森七菜)のことが好きです」というはっきりとした告白の言葉。この声はきっと匠(神尾楓珠)のものだろう。今まで、最も行動が読めなかった男がついに動き出す予感がする。

 匠と夏海は幼なじみで、軽口も叩き合えるほど仲が良かった。夏海はそんな匠に片思いをしていたが、肝心の匠は夏海のことをどう思っているのかよく分からない。夏海のことを「女として見たことがない」と振ったかと思えば、夏海と距離が縮まりつつある健人(間宮祥太朗)に対してはあまりいい顔をせず、敵意を見せる。匠から夏海を誘った夏祭りでは「小さいから見えない」と言いながら手を握ったかと思えば、高校時代の恩師・佳奈(桜井ユキ)に偶然会うと不機嫌になって勝手にいなくなってしまった。その後も、佳奈に執着しているのかと思いきや夏海に突然キスをするなど、佳奈が好きなのか夏海が好きなのか、とにかくはっきりしないのだ。いつもポーカーフェイスで余計なことはしゃべらない匠の振る舞いがさらに誤解を招いているように思えてならない。

 近年、『ナンバMG5』(フジテレビ系)では、一匹狼として振る舞っており、基本的に誰に対してもクールで素っ気ない調子を崩さない伍代直樹役を演じ、映画『恋は光』(2022年)では、恋をしていると思われる女性が比喩ではなく輝いて見えるというおかしな体質を持ち、幼なじみからは目つきも悪いし喋り方も変とまで言われた西条役を演じた神尾。彼にとって、匠のような心情があまり分からないと思わせる役柄は、ハマり役だ。良くも悪くもいつも反応が薄い分、いざ行動に移した時の威力が大きいのだ。

 気持ちを自覚した匠は健人と夏海を巡っての三角関係になるだろう。おもしろいことに匠と健人では、夏海を思って起こした行動が全く違っていた。夏海の母親・茜(横山めぐみ)が突然帰ってきた時、匠は真っ先になぜ帰ってきたのかを茜に聞いた。その態度はなにか裏があることを疑っているようだった。きっと、夏海になにか悲しいことが起こる前に阻止したかったのだろう。結果的に匠のこの疑いは正しかったのだが、茜を“撃退”するためにはもう一押し足らなかった。

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