伊藤沙莉「29歳は記念すべき年になっています」 中島健人との12年ぶりの再共演を語る

お仕事ドラマで実感した“子役じゃなくなる瞬間”

――共演経験のある中島さんの存在は心強かったですか?

伊藤:心強いですね。撮影の合間、1日1回は健人くんが“感慨深く”なってくれましたので(笑)。「沙莉が主演の作品で一緒にお芝居できる日が来るなんて、本当に感慨深いよね」というようなことを毎日言ってくれていました。それを聞いた時には、頑張ってきてよかったと思えましたし、今後も頑張ろうと思えましたね。昔の私を知っている人に、そういうふうに言われるのはやはり嬉しいです。

――役を通して今回のドラマで得た新境地があれば教えてください。

伊藤:明るく元気な後輩役は今までもやらせていただきましたが、バディものはあまりやったことがありませんでした。年も性別も全然違うバディをやらせていただく上で、織田さんとは役を通してある種の師弟関係のようなものを築けた気がします。芸歴的にここまで上の方とずっと一緒に過ごすこと自体あまりない経験なので、そこは自分の中でも新しかったし楽しかったです。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?

伊藤:みんなでとにかくよく喋っていました。中でも織田さんはおしゃべり好きな方なのでいっぱい話してくださいました。どんな質問にも嘘偽りなく答えてくださるので、ずっと気になっていた『踊る大捜査線』のシーンについて「本当にレインボーブリッジでやったんですか?」と聞いてしまいました。本当に楽しかったですね。

――今年は伊藤さんにとって20代最後の年ということで、ライフステージやキャリアにおいても節目になると思います。

伊藤:29歳は記念すべき年になっています。この『シッコウ!!~犬と私と執行官~』をやることもNHK朝ドラ『虎に翼』の主演が決まったことも含めて、すごく幸先良い始まりだと感じていますね。やりたいことをやれていますので、今後もそれが続いていくといいなと思います。そうした機会に恵まれているからこそ、そこに応えられる人でいなきゃいけないと考えていますので、常にいい緊張感を持って生活ができている気がします。

――今年は、まさにすばらしいスタートダッシュですよね。以前、インタビューさせていただいた際に「小さいときからいろいろな仕事に憧れていたから、役を通して色々な職業に就ける役者がいい」と伺いました。こうして一気にお仕事ドラマが増えてきたことはどう感じていますか?

伊藤:すごく嬉しいです。今まで、いろんなインタビューで「役として職に就きたい」とずっと言い続けてきたんですよ。なので、私はこれを「言霊」だなと思っています。子役時代から憧れていたのは「大人の人がやるドラマ」でした。自分が“子役じゃなくなる瞬間”はお仕事ものをやったときだろうなと漠然と感じていました。そう考えると、本当にいろんな職に就かせていただいています。今回のドラマでは2つの仕事をしていますし、さらに執行官のお手伝いもやっているので贅沢だと思いますね。短期間でいろんな知識や経験が得られることが嬉しいです。

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――最後に本作の見どころをお願いします。

伊藤:今まで執行官という職業を詳しく知らなかった方にとって、具体的なことを知る機会になるのではと思います。毎話、とても癒される犬たちがたくさん出てくるので、目の保養になるのではないでしょうか。何より人生をリスタートさせるということがテーマのドラマなので、リーガルドラマというだけでなく人というものが繊細に描かれた人間ドラマでもあると。執行官というとカチッとしたイメージがあると思いますが、ライトに観ていただいて、そこから感じとっていただけるものがあったらうれしいです。

■放送情報
『シッコウ!!~犬と私と執行官~』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00~21:54放送
出演:伊藤沙莉、中島健人(Sexy Zone)、織田裕二、笠松将、ファーストサマーウイカ、六角精児、菅原大吉、駒井蓮、モロ師岡、宮崎美子、渡辺いっけい、勝村政信
脚本:大森美香
音楽:得田真裕
ゼネラルプロデューサー) 横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー) 川島誠史(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)
演出:田村直己(テレビ朝日)、星野和成、高橋貴司
原案:小川潤平『執行官物語』
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日
©︎テレビ朝日

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