趣里が主演を務めるNHK連続テレビ小説第109作目『ブギウギ』に草彅剛が出演することが発表された。草彅はヒロインの鈴子（趣里）を導く作曲家・羽鳥善一を演じる。

　2023年度後期からスタートする本作は、戦後の大スター・笠置シヅ子をモデルに、激動の時代の渦中で、ひたむきに歌に踊りに向き合い続けたヒロイン・鈴子の波乱万丈の物語。鈴子は銭湯の看板娘から、大阪の華やかなステージを経て、夢を追いかけ東京へ。そして“ブギの女王”と呼ばれる戦後の大スター歌手となっていく。本作にはこれまでの朝ドラにはないほどの歌と踊りが出てくるという。

　草彅が演じる羽鳥は、「東京ブギウギ」「青い山脈」「別れのブルース」など数多くの名曲を世に生み出した作曲家の服部良一がモデル。本作で羽鳥は、上京した鈴子の才能にほれ込み、鈴子を鍛え上げて一流の歌手へと成長させていく。

　朝ドラで描かれるヒロインと師匠の関係は特別だ。ヒロインが師匠となる人物にその才能を見抜かれ、サポートしてもらうことで人生が大きく変わるからだ。たとえば『なつぞら』（NHK総合／2019年度前期）のヒロイン・なつ（広瀬すず）は見学しに行った東洋動画の作画監督・仲（井浦新）にアニメーターとしての才能を見出された。仲はなつが一人前のアニメーターになれるよう手助けをし、なつもそんな仲の期待に応えられるよう努力を重ね、アニメーターの試験に合格した。

　また、『半分、青い。』（NHK総合／2018年度前期）の鈴愛（永野芽郁）は憧れのカリスマ漫画家・秋風羽織（豊川悦司）に会いにいき、彼に自身の漫画を見せた。漫画の描き方を知らない鈴愛の行動は、勢いに任せた向こう見ずなものだが、それによって鈴愛は秋風の弟子になれた。師匠との出会いによって彼女たちの人生は大きく切り開かれていったのだ。

　羽鳥も鈴子の運命を大きく変えていくひとりとなる。鈴子は、小学校を卒業後、「歌と踊りでみんなを笑顔にしたい」と大阪の道頓堀に新しくできた歌劇団に入団。必死に稽古に励んだ鈴子は、抜群の歌唱力で頭角を現していく。そして上京後、羽鳥と出会い、鈴子は彼の指導を受けることとなる。実際の服部とシヅ子も二人三脚の関係で、シヅ子の歌曲の大半を服部が手掛けている。