『unknown』最終章に向けてますます衝撃的な展開に 田中圭の記憶がかき乱される

 『unknown』(テレビ朝日系)第7話、ラスト1分の衝撃的な展開に思わず声を上げてしまった。それは衝撃音とともに虎松(田中圭)とこころ(高畑充希)の背後に、血塗れの世々塚(小手伸也)が降ってくるという、『unknown』史上最も怖いシーンであり、同時に第7話の展開を根底から覆していくものであったからだ。

 虎松の父親である一条彪牙(井浦新)が殺されたことにより、血に濡れたアイスピックを握りしめていたこころは警察に連行され取り調べを受けるが、こころは虎松を疑っていた。「裏庭に来てほしい」という虎松からのメッセージを受け、裏庭に向かった結果、こころはスタンガンで気を失い、起きた時には殺人の容疑をかけられてしまっていた。

 しかし、虎松はこころに「裏庭に来てほしい」とは送っていないという(気づかない虎松も虎松だが……)。犯人は虎松のスマホを操作できる関係にある人物。そして、世々塚は血塗れのレインコートを着て、裏庭から立ち去っていく犯人を目撃し、後日接触を試みた結果、返り討ちに遭い亡くなった。

 Twitterの公式ハッシュタグ「#unknown考察」で圧倒的にパーセンテージの高い加賀美(町田啓太)をこの毎週のコラムでも真犯人として怪しいのではないかと考えてきたが、第7話を通じて筆者の中で新たに真犯人説が濃厚になってきたのが、こころの母・伊織(麻生久美子)である。

 まず、筆者が気になったのは、警察官であり、恰幅の良い世々塚が、ビルの屋上から吹っ飛んできたような落ち方に見えた点だ。その条件に当てはまるのは、犯人は本当に吸血鬼で怪力の持ち主だということ。そこには当然伊織も入ることになり、世々塚がレインコートの犯人を見たという話題から「一度、2人で話せませんか」と話す声がいつも以上に真剣というよりもダンディだったのは、相手が伊織だったからとも考えられる。その直後の伊織のインサート、さらに第8話の予告ラストに出てこないこと、単純な犯人としての意外性という点でも真犯人としての可能性は十分……というのもミスリードにまんまと乗せられている気もしている。

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