『良くも、悪くも、だって母親』怒涛の後半戦へ イ・ドヒョン×ラ・ミランの演技合戦

 Netflixで配信中の『良くも、悪くも、だって母親』への注目度が上昇している。Netflixの「今日のTV番組TOP10」常連入りに加えて、5月8日〜5月14日週のグローバルTOP10(非英語シリーズ)でも第5位にランクイン。イ・ドヒョン、ラ・ミランの演技合戦とストーリーに注目している人が増えている。(以下、第8話までのネタバレあり)

 不慮の事故で記憶が7歳の頃に戻ってしまった、冷酷なエリート検事チェ・ガンホ(イ・ドヒョン)は、母親のチン・ヨンスン(ラ・ミラン)のもとで、リハビリに励んでいた。第7話、第8話は、ヨンスンが自身の病を知ったことから起きる出来事を中心に物語が描かれた。

 ヨンスンは、自分が末期がんに侵されていることを知り、愕然とする。いまだ立つことのできないガンホの行く末を案じ、農場をガンホに残すために準備をする。自分が亡くなった後のガンホを想像し悲嘆にくれながらも、ヨンスンは自分が亡くなったあとのことを思い、リハビリ施設へガンホを入所させることにする。ガンホは、ヨンスンが自分を置いて帰るときの態度に不安を覚え、1人で施設から抜け出し、車椅子で自宅へと急ぐ。

 これまでの物語の中で、ヨンスンを次々に襲った過酷すぎる試練が明かされた。両親と弟を事故で亡くし、夫を亡くし、息子は下半身不随となり、今は自分の身体が病に侵されている。強く生きるしかなかったヨンスンのこれまでの人生は、ガンホに人を罵倒するために使う“悪い言葉”を教えている時にもよくわかる。うら若き娘だった時代、身寄りもなく、人から舐められることも多々あったのだろう。夫を亡くし、あの手この手でヨンスンを騙そうと近づいてきた輩がいたに違いない。そんな背景が見えるように、ヨンスンはガンホが自分の身を守れるように、相手を罵り、威嚇する言葉を教え込んでいく。

 ヨンスンは、弱っていく身体では1人で生きられないと悲嘆し、ガンホを施設に置いたまま、自分の身辺整理を始める。ヨンスンの様子を不審に思ったイ・ミジュ(アン・ウンジン)の行動で、一旦は悲劇を避けられたかのように思えた。しかし、ヨンスンの決心は変わらず、恐ろしい決断を実行してしまう。この場面は、ガンホが必死で自宅へ急ぐ姿が描写され、観ている側も焦り、「ガンホ! 早く! 急いで!!」というハラハラした気持ちにさせられる。

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