『だが、情熱はある』は“リアルタイム”な楽しさがある ラジオやSNSで熱狂する芸人たち

 ドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)が、回を重ねるごとに盛り上がりを増している。

 第6話まで放送された現在、放送直後には毎週当たり前のようにTwitterトレンド1位を獲得している本作。この盛り上がりっぷりを見ていると、放送前からの高すぎる期待値を超えていると言っても過言ではないだろう。

 なぜ、ここまでの盛り上がりを見せたのか。その理由は大きく分けて2つあるように感じる。

 まず1つが、今もなおテレビの第一線で活躍する2人がモデルのドラマであるという点。

 これまでにも、実存する人物の生い立ちを描いたドラマは数多く存在したが、本作からはアクティブに現在進行形で活躍している2人を描いたからこその強みを感じることが多々ある。

『だが、情熱はある』のドラマ構成は革新的だ 髙橋海人×森本慎太郎を繋ぐ3つの軸

オードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の半生を描いたドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)が日曜の夜、視聴者の心…

 特に象徴的なのが、山里亮太本人による答え合わせのような実況ツイートだ。

 過去6回の放送中、山里は決まってハッシュタグをつけて実況ツイートをしている。ドラマの中で描かれている描写がいかに事実に寄り添ったものなのか、それともドラマ仕様のものなのかをリアルタイムで知ることができるのは、なかなか新しい。

 さらにいま朝の顔として活躍する山里亮太が、当時の妬みと嫉みにまみれた自分自身を、どう見るのかを知ることができるのも実況ツイートの醍醐味。

 正直なところ、当時の彼のエピソードを知らずして、ドラマの中での山里を見ていると「なんでこんなことを言うんだろう」と山里に対して負の感情を持ってしまう視聴者もいるはず。

 個人的には、そんな方にこそドラマと合わせて山里の実況ツイートを楽しんでほしい。当時の自分を客観視し、必要以上に懺悔の言葉を述べている山里のツイートを見ると「本当は悪い人ではない。不器用なだけだ」と気づけるからだ。

 また、答え合わせができるのは、SNSだけではない。『水曜JUNK 山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)と、2024年2月には東京ドームでのイベントを控えているモンスター番組『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)という熱いファンダムを抱える2つの長寿ラジオ番組もあり、必聴だ。

 そこではドラマ放送開始時から、ほぼ毎週のように本編に関わる思い出話や2人の役を演じている髙橋海人、森本慎太郎らとのエピソードが満載。『オードリーのオールナイトニッポン』に関しては、当時の若林を知る春日の言葉を聞くこともできる。

 「ここまでこだわるのか」「こんなところが、当時のままだった」といった彼らならではの注目ポイントは、ドラマを繰り返し視聴したくなる欲をそそる。

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