『まんぷく』出演俳優も多し! 『らんまん』癖の強い植物学教室のメンバーとの出会い

 万太郎(神木隆之介)に新たな、そして運命的な出会いが訪れる。『らんまん』(NHK総合)第32話は、ついに東京大学に出向かう彼の様子が描かれた。

 十徳長屋の朝は、棒手振りの及川福治(池田鉄洋)が仕事から帰ってくるところから始まる。東京大学に出向くということで、オーダーメイドスーツを纏った万太郎を、皆が面白くないと妬まずに褒める姿が印象的だった。堀井丈之助(山脇辰哉)はもとより入試も受けず、学歴が小学校で止まっている万太郎が東大の研究室に入ることなんて不可能だと笑っていた。この日の朝も(万太郎が)泣いて帰ってくる方に十銭かけ、福治は笑って帰る方に十銭かけ、二人は宇佐美ゆう(山谷花純)に思い切り叩かれた。この一連のシーンだけで、長屋の住民たちの良いキャラクター性が発揮されていて、活力を感じさせる。

 竹雄(志尊淳)に東京大学の門まで見送ってもらう万太郎。野田先生(田辺誠一)からの紹介状を忘れずに持ってきたか確認すると、彼は一歩、前に進み出た。スローモーションで描かれるこの一瞬は万太郎にとってだけでなく、竹雄にとっても意味のある一歩であることを意味している。小さい頃から酒屋の当主なのに草花のことばかり気にして、変人扱いされてきた若。そんな彼が「変人」ではなく「専門家(プロフェッショナル)」として迎え入れられる予感に、竹雄も熱い気持ちを抱いたに違いない。結局のところ、彼にとって万太郎はいつだってインスピレーションを与える存在だった。

 この頃4学部しかなかった東京大学、植物学は理学部に属し、通称「青長屋」という場所に研究室が設けられていた。確かに青い長屋に、万太郎は一歩踏み入れる。早速標本を作っている様子や、苔を観察していたであろう机の上などあたり一面に興味津々。するとそこに、癖の強い研究室のメンバーが続々と登場した。何やら気難しそうな講師の大窪昭三郎を演じるのは今野浩喜。他の朝ドラで言えば『エール』(NHK総合)に式典運営協議会の酒井役としてスポット出演や、『まんぷく』(NHK総合)で「テイコー食品」にヘッドハンティングされた元「まんぷく食品」の社員、坂部勝役が記憶に新しい。

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 実は研究室のメンバーは『まんぷく』に出演していた顔ぶれがかなり多い。目が悪い不思議キャラ系の東京大学植物学教室2年生・波多野泰久を演じるのは前原滉。演技派俳優として多くの作品で見かける彼もまた、『まんぷく』では「塩軍団」の小松原完二役として存在感を発揮していた。植物学教室の徳永助教授を演じる田中哲司も、『まんぷく』では「テイコー食品」の猿渡社長を演じていたので、今野との再共演が面白い。

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