『女神の教室』北川景子は言葉で心の闇を抱きしめる 人生を変える太陽のような存在に

 堅物で他人には無関心だった藍井が、次々と生徒を救う柊木に興味を持ち、「彼女の言うことはいつも私と真逆であり、飽きずに済む」と述べるまでになった。あれだけの眩しすぎる光のような人がいたら、藍井の態度が変わるのも頷ける。

 「そもそもドラマだし、こんな人が現実にいるわけがない」。そんなことはわかってるんだけど……北川の演技は、その誰もが多かれ少なかれ持っている“冷めた目”すらも凌駕する不思議な力を持っていると思う。北川が紡ぐ言葉には細部まで魂が宿っていて、決して気持ちだけを押し付けない。それはニュアンスだったり、台詞の中に隠れた想いだったりするのだけれど、彼女の演技を見ていると、言葉で抱きしめてくれるのが伝わる。隣にいてくれるのが分かる。だから、観ている側にも響くのだと思う。

 言葉は時に凶器にもなるし、人を包む毛布にもなる。自分はまっすぐな気持ちを伝えたつもりでも、受け取り方次第で、前者にも後者にもなりうる。柊木も、津山邦彦(安井順平)の件をきっかけに、それを十二分に味わったはずだ。第10話では、それでも人と関わるのをやめなかった彼女が、今回の事件に大きく関わる刑事・風見颯(尾上松也)や、ロースクールに通う生徒たちに、どんな言葉を伝えるのか。これまでそうしてきたように、希望ある言葉で、物語も視聴者も照らしてほしい。

■放送情報
『女神の教室~リーガル青春白書~』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:北川景子、山田裕貴、南沙良、高橋文哉、前田旺志郎、前田拳太郎、河村花、佐藤仁美、宮野真守、小堺一機、尾上松也、及川光博
脚本:大北はるか、神田優
プロデュース:野田悠介
演出:澤田鎌作、谷村政樹
音楽:武部聡志
主題歌:Vaundy「まぶた」(SDR)
法律監修:水野智幸(法政大学大学院法務研究科)
制作・著作:フジテレビジョン
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