横浜聡子、石井岳龍ら4人の監督が“感情の欠けた兄弟姉妹”を描く 『almost people』公開へ

 株式会社コギトワークス制作の映画『almost people』が、9月にユーロスペースにて公開されることが決定した。

 本作は、横浜聡子、石井岳龍、加藤拓人、守屋文雄の4人の監督が“感情の欠けた4人の兄弟姉妹”を描く1本の映画。

 『りんごのうかの少女』『いとみち』の横浜監督が手がけるのは「長男のはなし」。「感じたことがないんですよ、喜び」と脚本家の長男・神尾光は語る。そんな神尾光が脚本を手がける次回作の監督に、“喜び”を探す宿題を出される。果たして彼は“喜び”を見つけることができるのか。『溺れるナイフ』『菊とギロチン』『あのこは貴族』の嶺豪一が神尾光を演じる。

 『水の中の八月』『ユメノ銀河』『五条霊戦記』『自分革命映画闘争』の石井監督が手がけるのは「長女のはなし」。“怒り”の感情が理解できない長女・神尾火水子は「怒らないの?」と問われても、曖昧に微笑むしかない。社会は“怒り”に満ちているのに、その感情を持たない火水子は、“怒り”を抱える人間と行動をともにすることで理解しようとする。そこで彼女の目に映る世界とは。『ローリング』の柳英里紗が神尾火水子を演じる。

 助監督として『ラストレター』『すばらしき世界』『ある男』に参加、オムニバス映画『DIVOC-12』を監督した加藤拓人が手がけるのは“次男のはなし”。“楽しい”ということがわからない次男・神尾太陽は、恋人に「わたしといて楽しい?」と聞かれ、「好きだよ。ちゃんと」と見当違いに答える。楽しさを分かち合えなくても、二人は一緒に居続けることができるのか。映画、ドラマ、舞台で活躍する井之脇海が神尾太陽を演じる。

 主演作『恋の豚』で第31回ピンク大賞・男優賞を受賞、『UNDERWATER LOVE -おんなの河童-』『キツツキと雨』では共同脚本を担当、さらに『まんが島』『すずしい木陰』の監督を務めた守屋監督が手がけるのは“次女のはなし”。次女・神尾花子は、高校を退学して海辺の旅館で働いている。その旅館にはどうやら花子に近しい人たちが集まってきます。“寂しさ”がない花子の行く末は。新人俳優の白田迪巴耶が神尾花子を演じる。

 音楽を担当するのは、音楽家・文筆家の菊地成孔と、菊地により結成された「新音楽制作工房」。コギトワークスが本作で行っている「日本映画を世界のミニシアターへ届ける」という取り組みに共鳴し、参加を決意した。なお本作は、世界各国のミニシアターでも公開を計画中だ。

 あわせて群衆を捉えたティザービジュアルも公開。感情があることが人間なのか、彼ら主人公たちが人間なのか、主人公たちの感情の折り合いと本作に描かれた街の空気を表現した。

■公開情報
映画『almost people』
9月、ユーロスペースにて公開
監督:横浜聡子、石井岳龍、加藤拓人、守屋文雄
出演:嶺豪一、柳英里紗、井之脇海、白田迪巴耶
音楽:菊地成孔、新音楽制作工房
プロデューサー:関友彦
脚本:いながききよたか
企画・製作・配給:株式会社コギトワークス
公式サイト:https://www.almost-people.com/
公式Twitter:https://twitter.com/almostpeople_m/
公式Instagram:https://www.instagram.com/almostpeople_m/

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