『らんまん』神木隆之介の万太郎は誰もが愛する主人公に モデル・牧野富太郎との違いは?

 NHK連続テレビ小説第108作『らんまん』の記者会見が3月7日にNHK放送センターにて開催され、主演の神木隆之介をはじめ、森優理斗、松坂慶子、広末涼子、制作統括の松川博敬が登壇した。

 4月3日よりオンエアとなる本作は、高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとしたオリジナルストーリー。主人公・槙野万太郎(神木隆之介)とその妻・寿恵子(浜辺美波)の波瀾万丈な生涯を描いていく。

(左から)広末涼子、神木隆之介、森優理斗、松坂慶子

 第1週「バイカオウレン」の記者試写会が行われた後に、会見は開かれた。2022年9月にクランクインした『らんまん』もついに放送を目前に控え、神木は「いよいよ始まる」と胸を高鳴らせる。高知県安芸市にある伊尾木洞で撮影された第1話冒頭の短いアバンに神木は登場するものの、本格登場は第3週から。第2週のラストにバトンタッチするまでの子ども時代の万太郎を森が演じる。神木は彼の演技について、「森くんの草花を見ている時の表情が愛おしくて。その草花との向き合い方を参考にさせていただいています」と賞賛しつつ、「日常のなかの一部のような、馴染みのある作品になれば」とこれから日々放送されることへの期待を寄せた。

(左から)神木隆之介、森優理斗

 今回の万太郎は牧野富太郎の足跡をトレースはしているが、あくまでフィクションとしてキャラクター造形は大胆に構成しなおしている。松川は「孤高の天才植物学者」を朝ドラの主人公に据えることに難しさを感じたといい、史実とは別に悩みや葛藤を抱くキャラクターに変更されている。

 神木は万太郎の人物像を深めるため、事前に富太郎博士の業績を顕彰する施設「高知県立牧野植物園」や「牧野富太郎ふるさと館」に足を運び、そこで印象的だったのがクシャッとなるくらいに笑う笑顔、そして細かいことは気にしない豪快な、周りの人たちに愛されているというイメージだったという。だが神木は演じていくうちに次第と、「富太郎博士と万太郎が自分の中では離れていって、万太郎というキャラが生きてくるようになっていきました。そこは牧野イズムを感じながら、万太郎という人物を演じています」とここまで撮影を重ねてきた実感を明かす。

神木隆之介

 丸1日、6時間をかけて撮影された伊尾木洞のほか、神木は植物園や県庁を訪れてはいるが、高知でのロケはまだ1度しか行っていないという事実を恐る恐る話す。高知県高知市出身の広末が高知県民は郷土愛が強く、飛行機に乗って帰った時は「おかえり」と言われるというエピソードを話し、「神木さんもそろそろ言われるようになると思います」と歓迎ムードだと持ちかけると、神木は「ぜひ、言っていただいて! 嬉しいので」と嬉々とした表情を浮かべ、それに広末も「第2の故郷にしていただいて」と満面の笑みで返していた。

広末涼子

 第13週にあたる、“桜のロケ”がこれから高知で行われるらしく、その日に向けて神木は高知のオススメスポットを3人に聞いていく。広末が挙げたのは、これから桜が満開となる高知城。天守閣まで行けば、街を一望できることを教えると、松坂、さらには森も高知城に前回のロケで訪問しており、「俺だけじゃないですか、行ってないの! 絶対行きますね」と次回のロケに意欲を燃やしていた。

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