『大病院占拠』公式サイトの動画に隠された“文章” 武蔵が撃った犯人と青鬼の関係を考察
3月1日、櫻井翔主演の日本テレビ系土曜ドラマ『大病院占拠』の公式YouTubeに、「3人は誰だ?」という動画がアップされた。その3人とは、「1.院長を射殺した人物、2.人質内に潜む鬼、3.警察内に潜む鬼」のこと。そして3月4日の第8話の放送ですべて判明するとも予告。そこで、第7話の放送を振り返りつつ、この3人の正体について考察する。
第7話で言及された“P2計画”とは?
第7話、横浜北署で武蔵(櫻井翔)は、青鬼(菊池風磨)の命令通り、院長・播磨(津田寛治)から罪を自白させることができなかった。だが「すべてはP2計画のためだった」という言葉は引き出すことができ、青鬼は満足して爆弾を停止した。しかしラストシーンでは、何者かが武蔵を後ろから殴り気絶させ、播磨を射殺。武蔵が気がつくとその銃が手に握られており、罠にハメられたことが分かった。
さて「P2計画」のP2とは、第1話に登場したプレミアム・パナケイア号のことで間違いないだろう。第1話では、「新型ステルウイルス集団感染から3年。プレミアム・パナケイア号での対応について政府は適切であったと改めて提言」と船での集団感染のニュースが映し出されていた。予想通り鬼たちの目的は集団感染に関係することの追求で、彼らが探している「例の場所」にその秘密が隠されている。そして、知事ら人質たちが避難したシェルター内にあるモニターに隠された地下4階の表示が発見され、そこが例の場所だということも判明した。
『大病院占拠』人質のなかに忍び込む内通者 爆弾につけられた10本の導線と鬼の関係性
鬼たちから解放された院長の播磨(津田寛治)に呼び出され、取調室へと向かった三郎(櫻井翔)。しかし播磨の座っている椅子には、立ち上…
1. 「院長を射殺した人物」
まず前提として、秘密を握る播磨の存在を消したいのは鬼側ではなく、県&警察側なのは明白だ。神奈川県警本部長・備前(渡部篤郎)がわざわざ北署で会見をしたのも怪しいが、おそらく本人は手を下さずに、指令によって警備部SAT(特殊部隊)管理官・丹波(平山浩行)を動かしたのだろう。とはいえ、その時丹波は指令本部にいたはずなので、北署に爆弾処理に来ていたSATの名もなき隊員の行動が疑われる。
ほかには、映像をハッキングしに北署に来た情報分析官の駿河(宮本茉由)も考えられる。第7話放送前に、公式サイトの動画で駿河が廊下を歩く映像が公開され、鬼の内通者候補として急浮上していた。第8話の予告でもとても悪い顔をしている。
ただし鬼側の人間なら播磨を生かして情報を吐かせるだろうし、次々と罪を暴くために動いてくれる武蔵を罠にハメるようなことはしない。ただ、もし警察でありながらP2計画側の人間だったらどうだろうか。命を張ってでも急いで北署へループ映像を工作しにいったのは、播磨の話を公にしないため、とも考えられる。
2. 「人質内に潜む鬼」
鍵となるのは、第6話で鬼たちの1カ月前の決起集会や合宿が回想され、まだ明かされていない11人目の女性が映し出されていたこと。
シェルターに逃げ込んだのは、知事(筒井真理子)、裕子(比嘉愛未)、裕子の助手的存在の外科医・若狭 (稲葉友)、事務長・大隅(瓜生和成)、すい臓疾患によるケトアシドーシスでインスリン注射を使用している看護師・安芸(呉城久美)。
大隈に関しては、あからさまに知事とグルになって秘密を守ろうとしている。シェルターの存在を隠そうとしていたことや、内部のパソコンから地下4階の存在を見つけて調べようとした裕子を制止する。さらに安芸が苦しんでいても知事は「シェルターを開ければ人質全員の命の危険がある」と言い、大隈も「たった1人のためにみんなが犠牲になることはない」と賛同。つまり知事と大隈はP2計画側の人間なのは間違いないだろう。
鬼として一番怪しいのは安芸だ。シェルターに籠城する前にわざとらしく薬を落とし、インスリンを打って2時間しか経っていないのに苦しいから薬が欲しいと懇願、命最優先の若狭がシェルターを開ける流れを企てた。ドラマ上の演出としても怪しい目線が何度もあり、そもそも何の罪で人質に選ばれたのか未だに分からない人物だからだ。
一方で若狭も怪しい。真っ先にシェルターを開けて入り、内部のパソコンから地下4階の存在を見つける。そして安芸の命が大事と言って、鬼が待っているにもかかわらずシェルターを開けた。まるでシェルター内の情報をゲットする為の行動にも見える。彼もまたなぜ人質となったのか、まだ分からない。
裕子に関しては内通者を探ろうとしているので鬼ではないだろうが、茶鬼(大水洋介)が撃たれ、裕子に手術を頼む時の黒鬼(ベッキー)の話し方が、知り合い相手のような言い方と表情だった。ここにも何かの繋がりがあるのかもしれない。