『野獣の血』メイキング映像公開 チョン・ウ「情熱的な作品を堪能してもらえるはず」
1月20日に公開されるチョン・ミョングァン監督の韓国ノワール『野獣の血』のメイキング映像が公開された。
本作は、著書『設計者』『キャビネット』翻訳版が日本でも出版されている作家キム・オンスの小説を映画化したサスペンス作。舞台は、1993年の韓国最大の港湾都市・釜山。盧泰愚大統領による犯罪組織一掃政策「犯罪との戦争」を背景に、釜山の港の片隅で利権を巡り抗争を繰り広げる模様が描かれる。
裏社会で生きるヒス(チョン・ウ)は、血で血を洗う激しい抗争の中に身を投じ、“野獣”となっていく。チョン・ウは本作について「本作の舞台は90年代の釜山の下町だ。ワルだけが生き残る場所。底辺のゴロツキたちの激闘を描いた映画だ」と話す。また完成した本作については「想像していた作風とは違い人間味がある。詩的でありながら力強い」とその印象を語った。
世界のどん底と言われる港町クアムで、わずかな利権を持つボスの元でヤクザとして生きるヒスを演じるにあたっては「衣装からもギリギリの人生を表現したかった」とこだわったポイントを挙げた。監督も「飾らない、いかついイメージだ」「情熱的である反面、哀情も備えた役なので印象深い演技になってる」と太鼓判を押す。そんなヒスのボスを演じたキム・ガプスは、自身の役柄について「昔からクアムを牛耳るホテルの社長だ。ある時は気のいいおじさんだが、鋭い面もある。頭の中は無慈悲で計算高い」と分析。
さらに、野獣のごとき風貌で強烈な存在感を放つヨンガンというインパクトあるキャラクターを熱演したチェ・ムソンは「いくつもの顔がある、そんなキャラクターだ」「どん底にいるようで超人的な面もある」と話し、今作については「闇の世界を超えた人間の本質の話」と答える。さらに、本作について「『野獣の血は』汗のようだ。熱くなったり冷めたり」と独特の言い回しで表現した。
敵対する組織に属するが、ヒスとは小さいころからの仲で親友のチョルジン役のチ・スンヒョンは「チョルジンはヒスとの友情と組織の利益の間で葛藤する。メインの悪役だ。自分が生きるためだけに動く」と明かし、「皆が自分の利益を求めて躍起になる」と話した。
最後に観客に向けてチョン・ウは「自分の生活のために激しくぶつかり合いながら、しぶとく生きようとする男たちの映画だ。情熱的な作品を堪能してもらえるはずだ」とメッセージを寄せた。
■公開情報
『野獣の血』
1月20日(金)公開
出演:チョン・ウ、キム・ガプス、チェ・ムソン、チ・スンヒョン、イ・ホンネ
監督:チョン・ミョングァン
原作:キム・オンス
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
2022年/韓国映画/韓国語/120分/シネスコ/5.1ch/字幕:安河内真純/PG12/英題:Hot Blooded
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