安藤サクラが体現する“日常感” 『ブラッシュアップライフ』は飾らない演技に期待

 1月8日から日本テレビ系でバカリズム脚本のタイムリープコメディ『ブラッシュアップライフ』の放送が開始される。その主役に抜擢されたのは、『万引き家族』(2018年)や『ある男』(2022年)などの映画での印象が強い安藤サクラ。ドラマも、NHKの作品に多く出ている印象で、それもそのはず、民放ドラマでは今作が初主演となるのだ。

安藤サクラ、柄本佑、奥田瑛二、柄本明……日本映画・ドラマ界を牽引する華麗なる一族

朝ドラ『まんぷく』(NHK総合)も終盤となり、安藤サクラ演じる“福ちゃん”の笑顔を見る毎朝の習慣が終わってしまうことが寂しくてな…

 安藤サクラといえば、父は奥田瑛二、母は安藤和津、曽祖父には第29代内閣総理大臣の犬養毅、さらには柄本明の息子の柄本佑と結婚したことで、芸能界きっての華麗なる一族とも言える。だが、両親やその周囲の影がちらつくというよりは、個性派で実力派、そして演技派な俳優として地道に地位を確立してきた印象の方が強いのではないだろうか。俳優として今も活躍し続けているのは、それを世間が評価してきた証拠ともいえる。

 もともと『俺たちに明日はないッス』(2008年)や『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(2010年)などのインディペンデント系やアート系作品に出演することが多かった安藤サクラ。その魅力は「日常にいそうな女性像」を体現できること。それは彼女の最大のビジネスポイントで、多くの映画人が求めるものだったりもする。

 映画やドラマは、とてつもないSFやファンタジーではない限り、常に日常の延長線上で繰り広げられている。だからこそ等身大の女性像を体現できる俳優は貴重であり、そこに演技力が伴っている。綺麗に映りたい、カッコよく映りたいという意識が先行して歯止めがかかってしまう領域を演じ切るのだから、もはや無敵状態といえるだろう。

安藤サクラ×松岡茉優『万引き家族』対談 初参加となった是枝組の現場で感じたこと

是枝裕和監督最新作『万引き家族』が6月8日より公開となった。家族ぐるみで万引きなどを重ねながら生計を立て、東京の下町で質素に暮ら…

 『百円の恋』(2014年)では、崖っぷちに立たされた30代引きこもりの女性を全力で演じきり、第39回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞した。他にもアカデミー賞など、海外の映画賞でも高く評価された是枝裕和監督の『万引き家族』の中では、泣きの演技に注目が集まり、あの世界的俳優のケイト・ブランシェットも大絶賛したほど。

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