大泉洋が喜怒哀楽をドラマティックに表現 映画『グリンチ』は吹替版も必見

『グリンチ』は大泉洋の吹き替えに注目

 いよいよ1年を締めくくるホリデイシーズンに突入! 気分はすっかりクリスマスだが、そんな時に観たいのが、『怪盗グルー』シリーズや『ミニオンズ』シリーズを手がけたイルミネーションが贈るアニメーション映画『グリンチ』(2018年)。原作はアメリカの絵本作家ドクター・スースによる1957年発表の絵本『いじわるグリンチのクリスマス』で、本作ではひねくれ者のグリンチが、村からクリスマスを盗もうといじわるを企んだことで巻き起こる騒動が描かれる。

 オリジナルである英語版では、グリンチの声優を『ドクター・ストレンジ』シリーズのベネディクト・カンバーバッチが担当している。その日本語吹替版でグリンチに扮したのは大泉洋で、彼の見事な吹き替えは公開当時かなり話題に。オリジナル版と日本語版、どちらを観るか悩んだ人もいるかもしれないが、今観るなら大泉の魅力がいっぱい詰まった日本語版がオススメだ。そこで今回は、本作の物語を紹介するとともに、大泉の吹き替えについて振り返ってみたい。

 山奥にある雪深い“フーの村”ではクリスマスシーズンの真っ最中。ひねくれ者のグリンチは村はずれの洞窟から食料の買い出しにやってくるが、クリスマスが大嫌いな彼は村に漂うウキウキとしたムードにイライラを募らせる。そして楽しそうに準備を進める村人の邪魔をすることを思いつき、村中のクリスマスの飾りや贈り物を盗むことに。一方、双子の弟の姉であるシンディ・ルーは、仕事に子育てにといつも忙しくしているシングルマザーの母親を心配して、今年のクリスマスプレゼントは“母親を幸せにする” ことにしようと決心する。さらにシンディはサンタに直接お願いを伝えようと家に罠をしかけるが、そこへやってきたのはサンタのふりをしたグリンチだった……。

 ジム・キャリー主演で実写化もされているアメリカの国民的キャラクターであるグリンチ。まだあどけない顔をした幼いグリンチが、クリスマスの日にプレゼントもツリーもなく、たった1人でしょんぼりとたたずむ姿に胸が痛む。実はグリンチは孤独な生い立ちであったことからひねくれ者になってしまったのだが、シンディの優しさに触れたことで変わっていく。

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