『ブラックアダム』DCの明日はどっちだ? ロック様が手に入れた新たな“ファミリー”
リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週はコーヒーはブラックで飲みたい花沢が『ブラックアダム』をプッシュします。
『ブラックアダム』
2017年12月。ニューヨークで行われたコミコンに参加した筆者は、ステージ上に立つスーパーマン役のヘンリー・カヴィルが高らかにこう呼びかけるのを見つめていました。
「みんなー! 『ジャスティス・リーグ』は観てくれたかな?」
ワーッと盛り上がる会場を横目に、『ジャスティス・リーグ』を観終わったばかりの筆者はうまく歓声を挙げられずにいました。スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、アクアマン、フラッシュ、サイボーグという超豪華なヒーローが集結した2017年屈指の注目作『ジャスティス・リーグ』は、その期待の大きさに反して、あまりにも微妙すぎる出来だったのです。
マーベルとDCといえば、アメコミの2大巨頭としてライバルのように見られていますが、その実写映画にはこれまで大きな違いが見られました。
マーベルが『アベンジャーズ』をはじめとするユニバース化で大成功を収めたのに対し、DCは『ジョーカー』や『THE BATMAN-ザ・バットマン-』などの単発作品が大ヒット。一方で、複数のヒーローが集結した『ジャスティス・リーグ』や『スーサイド・スクワッド』は評価が奮わず、興行的にも微妙な結果に終わっていました。
そんな単発作品が強いイメージのあるDCが、『ワイルド・スピード』シリーズや『ジュマンジ』で知られるスター、ドウェイン・ジョンソンを迎えて新たなヒーローの映画を作るという判断は、とても妥当なものに思えました。続編の制作も決定している『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のように、DCユニバースとは別の潮流を汲むシリーズ作品にするのだと思ったのです。