あなたは犬派? それとも猫派? アニメで採用される動物を考える

 この理由について考えられるのが日本では猫にまつわるキャラクターが定着しきっていること。“猫がモチーフのキャラクター”は古くから創作物に登場しており、いわゆる“ケモ耳”は1827年初演の歌舞伎における猫耳の化け物が初出という説があり、マンガ界では手塚治虫や大島弓子が早い段階で猫耳を持つ少女を描いている。こうした創作物が連綿と続いてきたため、現代でも創作物において猫はメジャーなモチーフで、多くの人が化け猫を筆頭とした妖怪や魔女の相棒、そして猫耳美少女といったイメージを描けるはずだ。

TVアニメ「転生したら剣でした」PV第2弾

 その反面、もちろんゼロではないが犬の妖怪を問われてもすぐに思いつく人は少ないだろう。こうした一般的なイメージしやすさの影響か、日々新たに誕生しているVtuberでも猫系に比べると犬系は少ない(戌神ころねさんなどのファンの方ごめんなさい)。

 この現象の背景には、各種族の扱われ方が影響しているかもしれない。犬は生活のさまざまな場面で役立つ家畜として扱われてきた傾向があるが、猫が役立つ場面はネズミ駆除程度であり、生活を豊かにする愛玩動物として扱われてきた。つまり猫はかわいがられてきた歴史が長いため、それが創作物にも反映された可能性があるのだ。

 と、ここまでそれっぽい話を綴ってきたが、もちろん犬と猫に優劣があるわけではない。ここまであえて触れなかったが新番組『まめきちまめこニートの日常』のように、犬も猫もペットとして登場する秋アニメも存在している。2年前にあったショートアニメではないが、「犬と猫、どっちも観ていると毎日楽しい」という心持ちで秋アニメ、そしてそのなかに登場する動物を愛でよう。

参照

※1 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000476.000044800.html
※2 https://kumanichi.com/articles/669980
※3 https://animedb.jp/

■放送情報
『まめきちまめこニートの日常』
フジテレビ系『ポップUP!』内にて、月曜日・水曜日放送
キャスト:鬼頭明里、三宅健太、沼倉愛美、羽多野渉、大地葉、くじら
ナレーション:大塚明夫
原作:「まめきちまめこ ニートの日常」まめきちまめこ
監督・シリーズ構成:桑原智
キャラクターデザイン:茅原渡
サブキャラクターデザイン:永尾真琴
美術監督:酒井良美
色彩設計:油谷ゆみ
撮影監督:大西博
編集:内田渉
音響監督:本山哲
アニメーション制作:手塚プロダクション
©まめきちまめこ/ニートの日常委員会
公式サイト:https://anime-mamekichimameko.jp
公式Twitter:@mameko_anime

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