森山未來、阿部純子ら出演『MISS OSAKA』10月公開 変身願望抱く女性を映した予告編も
デンマーク、ノルウェー、日本の3カ国による国際プロジェクト作品『MISS OSAKA(原題)』が、『MISS OSAKA/ミス・オオサカ』の邦題で10月21日よりアップリンク吉祥寺ほかにて劇場公開されることが決定。あわせて予告編とポスタービジュアルが公開された。
24歳のデンマーク人女性のイネスは、これといった生きる目的も未来への展望もなく、毎日が憂鬱でしょうがない。そんなイネスが恋人ルーカスの出張に同行して訪れたノルウェーで、マリアという日仏ハーフの美しい女性とめぐり合う。ふたりの容姿はとても似ていたが、大阪からやってきたマリアはどこか謎めいていて、イネスにはない自信に満ちあふれていた。たちまちマリアに心酔したイネスは、雄大な自然のまっただ中で夢のような時間を過ごすが、不慮の事故でマリアが息を引き取ってしまう。ずっと「別の誰かになりたい」と願っていたイネスは、マリアの航空券とパスポートを携えて大阪へ旅立つ。そしてマリアの勤め先のナイトクラブ“MISS OSAKA”に雇われ、未知なる刺激的な人生を踏み出すのだが……。
監督を務めたダニエル・デンシックは作家としても活躍しており、かつて来日した際に大阪の街に魅了されたことをきっかけに本作を構想した。そこで、デンシック監督は大阪ミナミなんばの老舗グランドキャバレー“ミス大阪”で撮影を実施、さらに岸和田競輪場やカプセルホテルのほか、高架下、墓地、路地などの観光名所とは異なるロケーションをカメラに収めた。
主演を務めたビクトリア・カルメン・ソンネは、2020年の第70回ベルリン国際映画祭でシューティング・スター賞を受賞している。本作での現実と夢の狭間をたゆたうようなイネスの演技で、デンマークのアカデミー賞と呼ばれるロバート賞で主演女優賞にもノミネートされた。
また、イネスに心奪われていく日本人男性シゲルを、『モテキ』『怒り』『アンダードッグ』の森山未來、“MISS OSAKA”を取り仕切るママさん役を南果歩、イネスの素性に不審を抱く人気ホステスのアヤノ役を『孤狼の血』『はい、泳げません』の阿部純子が演じた。
序盤のノルウェーのパートでは何かに脅えているかのように殻に閉じこもっているが、主人公イネスは来店客にひとときの“夢”を提供する大阪のナイトクラブに足を踏み入れ、身も心も別人のように変貌を遂げていく。しかし、その偽りの人生もまた“夢”のように儚い。やがて密やかな真実と向き合うイネスの葛藤を通して、「本当の自分とは何者なのか?」という問いを観客に投げかける。
■公開情報
『MISS OSAKA/ミス・オオサカ』
10月21日(金)より、アップリンク吉祥寺ほかにて公開
監督:ダニエル・デンシック
出演:ビクトリア・カルメン・ソンネ、森山未來、阿部純子、南果歩
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
2021年/デンマーク・ノルウェー・日本/英語・デンマーク語・日本語・ノルウェー語/カラー/90分
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