若かりし頃のシャルロット・ゲンズブールの姿も 『クロード・ミレール映画祭』予告編公開
9月23日より新宿シネマカリテ、角川シネマ有楽町にて開催されるクロード・ミレールの特集上映『生誕80周年記念 クロード・ミレール映画祭』の予告編が公開された。
ロベール・ブレッソン、ジャン=リュック・ゴダール、ジャック・ドゥミ、フランワ・トリュフォーらフランス映画界の巨匠たちの助監督を務めたミレール。34歳のときに『いちばん上手い歩きかた』(1976年/日本未公開)で長編監督デビューし、短編を含む20本の作品を世に残し、2012年に70歳で生涯を閉じた。
今回の特集上映では、ミレールの代表作『なまいきシャルロット』をはじめ、日本劇場初公開となるサスペンス『勾留』、大人になる寸前の女性の複雑な心の揺らぎを大きな時代のうねりの中に描いた愛憎劇『伴奏者』、ミレール晩年期の代表作『ある秘密』の4作品が上映される。
公開された予告編では、『なまいきシャルロット』の主題歌、リッキ・エ・ポーヴェリの「Sarà perché ti amo」に乗せてシャルロット・ゲンズブールの様々な表情が切り取られているほか、リノ・ヴァンチュラ、ミシェル・セロー、ロミー・シュナイダー、ロマーヌ・ボーランジェ、セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリックら俳優陣たちの姿を垣間見ることができる。
本特集に際して、映画批評家の須藤健太郎は、「クロード・ミレールはいつも『想像力』のあり方を問うてきた。主人公はつねに妄想を膨らませ、物語を紡ぐ。今回上映される4作品はその典型だろう。『勾留』の刑事も、『なまいきシャルロット』の少女も、『伴奏者』のピアニストも、『ある秘密』の語り手も、みな想像界の住人だ。しかし、空想は現実の対義語とは限らない。噓は真実を隠すのではない。扮装が本来の姿を示すこともある。セクシュアリティに焦点が当てられるのは、そこで身体とファンタスムとが交錯するからだ。クロード・ミレールの映画を見るときに試されるのは、われわれの想像力である。現実を、自分のありのままの欲望を見つめるには、想像力の鍛錬が必要なのだ」とコメントしている。
また、新宿シネマカリテの初日、9月23日18時30分の回上映後には、コラムニストの山崎まどかによるトークイベントが実施される。
■公開情報
『生誕80周年記念 クロード・ミレール映画祭』
9月23日(金)~10月13日(木)新宿シネマカリテ、角川シネマ有楽町にて開催
※角川シネマ有楽町は10月20日(木)まで連日1日1回上映
【上映作品】
『なまいきシャルロット』
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:リュック・ベロー、ベルナール・ストラ、アニー・ミレール
撮影:ドミニク・シャピュイ
出演:シャルロット・ゲンズブール、ジャン=クロード・ブリアリ、ベルナデット・ラフォン
©TF1 FILMS PRODUCTION – MONTHYON FILMS – FRANCE 2 CINEMA
1985年/フランス/96分/原題:L’EFFRONTEE
『勾留』(日本劇場初公開)
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:ジャン・エルマン
台詞:ミシェル・オーディアール
撮影:ブルーノ・ニュ
出演:リノ・ヴァンチュラ、ミシェル・セロー、ロミー・シュナイダー、ギイ・マルシャン
©1981 - TF1 FILMS PRODUCTIONS - TF1 DROITS AUDIOVISUELS
1981年/フランス/84分/原題:GARDE À VUE
『伴奏者』
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:リュック・ベロー
撮影: イヴ・アレグロ
出演:ロマーヌ・ボーランジェ、リシャール・ボーランジェ、エレナ・サフォノヴァ、サミュエル・ラバルト、ベルナール・ヴェルレー
©1992 STUDIO CANAL - France 3 Cinéma
1992年/フランス/107分/原題:L' ACCOMPAGNATRICE
『ある秘密』
監督・脚本:クロード・ミレール
脚本:ナタリー・カルテル
撮影:ジェラール・ド・バティスタ
出演:セシル・ドゥ・フランス、リュディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリック
©UGC YM – FRANCE 3 CINEMA – INTEGRAL FILM
photo:Thierry Valletoux
2007年/フランス/110分/原題:UN SECRET
主催・配給:ノーム
(c)TF1 FILMS PRODUCTION – MONTHYON FILMS – FRANCE 2 CINEMA
公式サイト:https://claudemiller80.com/