『ユニコーンに乗って』小鳥が話題、西島秀俊が若い世代に思うこと 「何をやってもいい」

 西島秀俊が“おじさんサラリーマン”に扮し、火曜10時に癒し、そして気づきを与えているドラマ『ユニコーンに乗って』(TBS系)。永野芽郁演じるスタートアップ企業の若きCEOのもとに、突然、転職してきた小鳥智志は、会社の雰囲気とは全く異なる“おじさん”。第1話では、年齢差のある若いメンバーとのギャップやスタートアップ企業の風習に戸惑いながらも、必死に学ぶ日々を楽しみ、新たなやりがいを感じていく小鳥に「おじさんサラリーマンのかがみ」「なんかホットする」「癒される」の声が挙がっている。

 主演映画『ドライブ・マイ・カー』が第94回アカデミー賞国際長編映画賞を受賞、2021年10月から2クールに渡って放送された主演ドラマ『真犯人フラグ』(日本テレビ系)など話題作への出演が続く西島。ドラマ内での小鳥同様に、本作での若い世代との共演について、同年代の頃の自身の過去と重ねて語ってくれた。

「好きなもの」が役作りのヒントに

――小鳥をどんな人物と捉えて演じていますか?

西島秀俊(以下、西島):すごく真面目で保守的というか、ちょっと堅苦しいところがありそうな人なんですけど、同時にバードウォッチングが趣味で、風通しの良い性格でもあって。生真面目さはあるけど、夢に向かって転職するような情熱も持っているキャラクターですね。どこか相反するような2つの性格を、うまく1つのキャラクターとして演じることができたらいいなと思っています。

――永野芽郁さんが、スタートアップ企業で行われた勉強会の際に、西島さんが「作業をしているときに食べるものはありますか?」などと質問していた姿が印象的だったとお話しされていました。

西島:もちろん、考え方や大事にしていることも聞きますけど、好きなものについて聞くのが好きなんですよね。そういうところから紐解いていくと、「なるほど、地方によく行くからお土産で買ってくるお菓子を食べるんですね」とか、「時間がフレキシブルだからこの食べ物なんですね」とか。会社立ち上げ当初の生活と5年経った今の生活が変わっていることに気づけたり、意外と見えてくるものがあります。

――スタートアップ企業の方にお話を聞いて、印象深かったことはありますか?

西島:オフィスで“机周り”を見せていただいたときに、みなさんフリーアドレスで場所が変わるので「机周りというものはない」とおっしゃっていて。その中でも「ちょっと他とは違う机の方を教えてください」とお願いしたら、ひとり、すごく面白い物を飾っている方がいたんです。話を聞いたらとても素敵なエピソードだったので、その場で監督たちと共有して、これはもう絶対にストーリーに入れようと。ネタバレになってしまうのであまり言えませんけど、僕の役にも、ストーリーにも、大きな影響を与えてくれました。

――永野さんの座長ぶりはいかがですか?

西島:彼女がいると、現場がパッと明るくなります。それに、監督といろんなことを話し合いながら「もっといいシーンにしていこう」という意思をすごく感じますね。若くてプレッシャーもあるでしょうけど、それを明るい力で跳ね除けていく才能を持っている方。これから本当にスターになっていくんだなと思います。

――杉野遥亮さんの魅力についても聞かせてください。

西島:杉野くんはクールな役が多いけど、ちょうどいい具合に本人の天然さが混ざって、なんか冷たくないんですよね。クールだけど冷たくない、どこか可愛げがあるクールさで。今回の役も本当にぴったりで、素敵に演じていらっしゃいます。

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