坂口健太郎と杏がW主演を務める『競争の番人』（フジテレビ系）が7月11日にスタートする。放送に先駆けて7月7日に都内スタジオで同作の制作発表が行われ、W主演を務める坂口と杏、そして小池栄子、大倉孝二、加藤清史郎、寺島しのぶが登壇した。

　原作は新川帆立の同名作品。誰もが一度は聞いたことがあるが、その実態についてはあまり知られていない行政機関・公正取引委員会を舞台に、トラブルが絶えないダイロクの面々が真相にたどりつくまでのドタバタ劇やユーモアを織り交ぜながら描かれる痛快爽快エンタメドラマ。

　坂口演じる、天才で理屈っぽくひねくれ者の小勝負勉と、杏が演じる実直で感情のままに行動する元刑事の白熊楓が、公正取引委員会・第六審査、通称“ダイロク”の職員として、独占禁止法に関わる違反行為を取り締まり、経済活動における自由で公正な競争の場を守るために目を光らせる「競争の番人」として、不正を働く企業の隠された事実をあぶり出していく。

　司会のフジテレビアナウンサー伊藤利尋のナビゲートで登場したキャスト陣。坂口が演じる小勝負勉の紹介を受けると、坂口は「僕もこのメンバーでさっき初めて観たんですけど、ちょっともう面白すぎて」と顔をほころばせ、「だいぶ面白そうなのできたなとすごく感じました」と興奮冷めやらぬ様子で語ると、杏や小池らも「みんなかっこよかった」と笑顔をみせた。

　演じる上で難しかったことを聞かれると坂口は小さな声で「大変でした……」とこぼすと、杏が「天才の役だからやっぱりばーって喋る」とフォローすれば、第六審査の主査・桃園千代子を演じる小池が「坂口くんほどね」と続ける。同じく“ダイロク”のムードメーカー・六角洸介役の加藤が「僕なんて電話取ってるだけなんで」と笑いを誘うなど、冒頭から和やかな現場の雰囲気やチームワークが伝わってきた。

　坂口は「公正取引委員会っていうお仕事というか、もちろん耳慣れはあったんですけど、実際どんなお仕事かっていうのは、やっぱりいざ自分が台本をいただいて、いろいろ調べて分からないことがすごく多かった」とした上で、「聞き慣れない、言いなれない専門用語も結構出てきますし、でもそれを公正取引委員会のひとりとして、常に普段からやってるような感覚でしゃべらなきゃいけないっていうのはすごく難易度が高かった」と率直に語った。

　公正取引委員会の仕事は、裏方の動きをとると坂口。「だけどその裏方ってのがすごく自分たちの私生活というか、リアルにとっても近い距離がお仕事」と役を通して実感したようで、「彼らが動いてくれることによって、自分たちの今の生活が守られてるなんていう新しい発見とかもあったし、だからそれをきっとこの視聴者の方にも、公正取引委員会って何なんだろう？　ちょっと固いお仕事なのかな？　っていうイメージはあるんですけど、今回のドラマを通じて彼らがやってること、彼らの戦いみたいなのを感じてもらえたらいいなと思います」と期待を込めた。