『テッパチ!』“ハイスペ男子”な町田啓太の新しい姿 熱い八女のセリフで国生は変われるか

 新水10ドラマ『テッパチ!』(フジテレビ系)がスタートした。本作は、陸上自衛隊を舞台に青年たちの成長と熱き思いを描いた、完全オリジナル企画の物語。防衛省全面協力のもと、陸上自衛隊のリアリティーを追求した作品になっている。

 まず注目すべきは、主演・町田啓太の存在だ。彼の代表作『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)や、2021年10月期のドラマ『SUPER RICH』(フジテレビ系)で、誰もが憧れる“ハイスペ男子”を演じてきた町田。そんな町田が演じる国生宙は長髪、無精ヒゲ、定職につかず、なけなしの金でパチンコ三昧……。ドラマ冒頭、タバコをくわえながら日雇いの給料を「あざーす」と受け取り、その足でパチンコに行く国生に「こんな町田啓太、新しすぎる!」と思った人もいることだろう。

 そんな国生は、荒井竜次(佐藤寛太)とのケンカが原因で警察沙汰に。そのことがきっかけで工事現場の仕事をクビになった挙句、住んでいたアパートも家賃滞納で立ち退きを言い渡される。再婚し新しい人生を歩む母親にも頼れず、ラーメン1杯も食べられない。ドラマ開始10分で絶対絶命のピンチを迎えるのだ。

 そんな国生に「お前にピッタリな仕事を紹介してやる! 寮完備で三食飯つき! 体力自慢のお前にはもってこい!」と手を差し伸べたのが、陸上自衛隊の3等陸佐で、東部方面北東京駐屯地で教育隊中隊長の八女純一(北村一輝)だった。

 八女の良いところは、国生に対して誰かを重ねないことだと感じた。陸上自衛隊という厳しい環境の中、他の候補生より明らかに浮いている国生に対して、「郷に入っては郷に従え」と怒ることはしない。プライドを持っているはずの仕事について、国生から「訓練生でも給料が出るなら、とりあえず受けてやるか」と悪態をつかれようが「それでいい!」と笑える寛容さがたまらなかった。

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