財木琢磨、小野塚勇人らが各チームの魅力をアピール 『シデレウス』ゲネプロ取材会レポ

 2019年に韓国で生まれたミュージカル『シデレウス』の公開ゲネプロと取材会が6月17日、自由劇場にて行われた。3人芝居をクワトロキャストで上演する本公演。この日は、財木琢磨、少年T、富田麻帆による【カシオペア】チームのゲネプロが公開された。

 物語の舞台は、17世紀のヨーロッパ。ある日、イタリアに住む学者、ガリレオの元に、一通の手紙が届く。手紙の送り主は、ドイツの学者・ケプラー。彼は、「宇宙の神秘」という一冊の本と、宇宙の研究をガリレオに提案するのだった。しかし、当時は、「天動説」が真実だと信じられており、それを覆す「地動説」を訴え、研究をするものは、神を冒涜する異端者とみられてしまうような世の中であった。

 少年T演じるケプラーは、若くエネルギーに満ち溢れ、ガリレオの元に「親愛なるガリレオ様へ」と何度も何度も情熱的に手紙を書く。財木が演じるガリレオは、一見、クールな面持ちで、最初は時間がないことを理由に手紙を真面目にとりあっていなかったのだが、やがてケプラーの情熱に動かされ、研究に没頭。そんな2人の関係性の変化も見どころになっていた。

 また、ガリレオには娘のマリアの存在があった。いつしか研究に没頭し、なかなか父と交流することができずに寂しい気持ちを抱くマリアだったが、父が「異端」とみなされるきっかけが、ケプラーの手紙にあったと知り、複雑な感情を抱く。

 3人の前に、次々と困難が立ちはだかるが、それでも真実を追求するガリレオとケプラー。そして父を信じるマリアという3人の熱い感情と、彼らの心情を乗せた歌に心を揺さぶられた。

 公開ゲネプロが終わると、ステージ上には【カシオペア】のキャストのほかに、【ペガスス】鮎川太陽、神永圭佑、七木奏音、【オリオン】石井一彰、小野塚勇人(劇団EXILE)、石川由依、【ペルセウス】井澤勇貴、吉田広大、礒部花凜も登壇し、質疑応答が行われた。

 公開ゲネプロを終えたばかりの【カシオペア】チームのガリレオ役・財木は、「今から始まりなんですけど、やっとここまで来たかという達成感は確実にあります。冷静に落ち着いてトップバッターとして初日を迎えられればと思います」とコメント。ケプラー役の少年Tは「全力で演じたばかりで涼しい顔をしていますが、衣装が熱くてすぐにでも脱ぎたい気分です」と、ゲネプロの熱い余韻を感じさせた。マリア役の富田は「ゲネプロを終えて、すぐに初日なので、またフレッシュな気持ちでスッキリしていい初日を迎えられたらなと思います」と意気込みを見せた。

 【ペガスス】チームのガリレオ役、鮎川は「作品がとても良いので、ひとつひとつ魂込めて大切に表現することを心がけています。セットも楽曲も作品もとても良いので、楽しみにしてください」とコメント。ケプラー役の神永は、「どのチームよりも歌の面で、すごくしごかれてたくさん練習しました。3人で歌う部分は、円を作って手をつないで練習してきたので、それが結果として出ればいいなと思います」と、マリア役の七木は「お客さんが入って、対面して届けようとするときに、さらに熱量の変化があるんじゃないかと思ったので、それが楽しみです」と語った。

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