置鮎龍太郎、『パリピ孔明』で染み込ませた“孔明らしさ” 必聴の「お経ラップ」とは?

 TOKYO MXほかにて放送中のTVアニメ『パリピ孔明』。本作は、三国志の天才軍師・諸葛孔明が現代の渋谷に転生するところから始まる。歌手志望の月見英子と出会い、彼女の夢を叶えるため、軍師としてさまざまな戦略を練りながら音楽業界の頂点を目指していく物語だ。

 今回リアルサウンド映画部では、諸葛孔明役を演じた置鮎龍太郎にインタビュー。音楽シーンの見どころや難しさ、自身が考える音楽の魅力を語ってもらった。【インタビューの最後にはチェキプレゼント企画あり】

「孔明らしさ」を噛み砕いて演じたラップシーン

――『パリピ孔明』は、音楽が印象的な作品だと感じます。タイトルの「パリピ」にあるように、クラブに人々が集まり盛り上がっている場面はリアルで、クラブに行く擬似体験をしているようでした。

置鮎龍太郎(以下、置鮎):『パリピ孔明』は、コロナ禍で行動が制限されている今のご時世だからこそ、アニメを通して元気になってほしい、という制作陣の想いが込められた作品です。クラブは、行ったことがない人にとってハードルが高い場所ですよね。アニメではクラブを、孔明のような人物でも気軽に足を運べるようなライトな場所として描いています。コロナが収束したあと「(クラブに)行ってみたい」と思ってもらえたら嬉しいです。

――数ある音楽シーンの中で、置鮎さんが印象に残っている場面はどこですか?

置鮎:#06で、孔明がKABEとMCバトルをする場面です。「お経ラップ」と呼ばれる歯切れが良いような悪いような、独特なテンポ感のラップを孔明が披露するので、ぜひ注目してみてください(笑)。「お経ラップ」はオーディションの時の課題でもあったのですが、自分の引き出しにない歌い方でしたので最初は苦戦しました。事前にいただいた音源を参考にして、「孔明らしさ」を噛み砕きながら体の中に染み込ませていきましたね。

――#06のMCバトルの場面では、KABE役の千葉翔也さんとの掛け合いが面白かったです。

置鮎:千葉君も「KABEらしさ」を噛み砕いて演じていました。若さってすごいな、と感じましたね(笑)。お互いキャラクターを守りながら演じきれたと思います。

――作中で、孔明は異なる時代から現代に転生しますね。孔明にとって現代の「音楽」はどう感じたと思いますか?

置鮎:三国時代からやってきた孔明にとって、現代の音楽は彼がこれまで聴いていたものとは別物です。だからこそ、英子の若くて情熱溢れる歌声に胸を打たれたのではないかと感じます。KABEのラップは、英子が成功するための「武器」として力になると感じ、主を盛り立てるためにチームに招き入れたのでしょうね。

――置鮎さんにとって「音楽」とはなんでしょうか?

置鮎:音楽は、人間になくてはならない文化のひとつだと思います。恐らく、生きていくなかで音楽を聴いたことがない人はいませんよね。世界中のどの国でも多種多様な音楽で溢れているので、意識しなくても自然と耳に入ってきたり、メロディを口ずさんだりすることはあると思います。漫画原作『パリピ孔明』(原作:四葉夕ト、漫画:小川亮)も、「音楽を扱っている作品」という点が、支持されている理由のひとつだと思うのです。映像化するとなると、実際にキャラクターたちが歌っている様子を描かなければならないので、ハードルが高かったと思います。だからこそ、観てくださっている方の心に響いたら嬉しいです。

――置鮎さんは普段どのような音楽を聴いていますか?

置鮎:姉の影響で、昔からからさだまさしさんを。その後、浜田省吾さん、槇原敬之さん、いきものがかりさん、奥華子さんの曲を聴いています。ラップは、これまで全然聴いてこなかったジャンルなので、まさか自分が作中で歌うことになるとは思いもしませんでした(笑)。

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