「第2回カツベン映画祭」6月3日開催へ 『肉体と悪魔』『生れてはみたけれど』など上映

 「新宿東口映画祭2022」の提携企画として、「第2回カツベン映画祭」が6月3日に新宿武蔵野館にて開催されることが決定した。

 2021年に開催され好評を博した「カツベン映画祭」が、100余年の歴史を誇る新宿武蔵野館に再び戻ってくる。今回も武蔵野興業株式会社の全面的な協力のもと、ほぼ日本独自に花開いた弁士文化を継承する活動弁士が一堂に会して、それぞれの得意演目を生演奏ともに披露する。

 あわせて上映作品も発表。活弁界のレジェンド澤登翠による、かつて武蔵野館で封切られたグレタ・ガルボの出世作『肉体と悪魔』、人気弁士・坂本頼光による、明石緑郎主演の時代劇『天保泥絵草紙』、関西を中心に活躍中の大森くみこによる、傾向映画の代表作『何が彼女をそうさせたか』、山崎バニラによる、小津安二郎監督のサイレント期の代表作『生れてはみたけれど』、澤登の一番弟子・片岡一郎による、アバンギャルド映画『狂った一頁』(染色版)がラインナップ。また、開口一番には、昨年の「カツベン映画祭」で澤登の語りに衝撃を受け、弁士修業を始めた現役最年少弁士・尾田直彪が、内田吐夢監督最初期の喜劇作品『虚栄は地獄』の弁士を務める(山内菜々子弁士による『漕艇王』、山城秀之弁士による『キートンの鍛冶屋』の3本立て)。

 8名の活動弁士が、8作品に命を吹き込む全6プログラムは、全て生演奏付きでの上映となる。

上映作品

『肉体と悪魔』
監督:クラレンス・ブラウン
出演:ジョン・ギルバート、グレタ・ガルボ
1927年/アメリカ/MGM作品/93分/原題:Flesh and the Devil

『天保泥絵草紙』
監督:山下秀一
出演:明石緑郎、阪東豊昇、松枝鶴子
1928年/帝国キネマ作品/59分
作品提供:国立映画アーカイブ

『何が彼女をそうさせたか』
監督・脚本:鈴木重吉
出演:高津慶子、藤間林太郎、小島洋々
1930年/帝国キネマ長瀬撮影所作品/78分
作品提供・協力:サカエマチ中央ビル、おもちゃ映画ミュージアム(太田米男)

『生れてはみたけれど』
監督:小津安二郎
出演:斎藤達雄、吉川満子、菅原秀雄、突貫小僧
1932年/松竹蒲田撮影所作品/82分

『狂った一頁』
監督・脚本:衣笠貞之助
原作・脚本:川端康成
出演:井上正夫、中川芳江、飯島綾子、根本弘
1926年/新感覚派映画聯盟=ナショナルアートフィルム社作品/ 79分(染色版)  
国立映画アーカイブ所蔵作品

『キートンの鍛冶屋』
監督・脚本:バスター・キートン、マル・セント・クレア
出演:バスター・キートン、ヴァージニア・フォックス
1922年/アメリカ/キートンプロ作品/19分/原題:The Blacksmith

『漕艇王』
監督:内田吐夢
出演:広瀬恒美、夏川静江、神戸光
1927年/日活大将軍新劇部作品/23分

『虚栄は地獄』
監督:内田吐夢
出演:龍田静江、長谷川清
1925年/アサヒピクチャー作品/15分

■公開情報
「第2回カツベン映画祭」(新宿東口映画祭提携企画)
6月3日(金)10:00開演
会場:武蔵野館(東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F)
入場料:1プログラム2,000円(全席指定)
販売方法:5月20日()正午より武蔵野館及び武蔵野館チケットサイトにて販売
※先行販売席数限定通し券6,000円は、マツダ映画社にて取り扱いあり。
協賛:武蔵野興業株式会社
協力:国立映画アーカイブ
主催:株式会社マツダ映画社・カツベン映画祭実行委員会
公式サイト:https://www.matsudafilm.com

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