『ワイルド・スピード』最新作からジャスティン・リン監督が降板 「創作上の相違」が理由
人気カーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズ5作品の監督を担当してきたジャスティン・リンが、第10作目となる『Fsat X(原題)』の撮影開始直後に監督から降板したことが明らかとなった。米Deadlineなど複数のメディアが報じている。
2001年に第1作が公開された『ワイルド・スピード』シリーズは第11作目をもって有終の美を飾る予定で、リンは第10作目に続いてファイナルにも監督としてカムバックすることになっていた。『Fast X』の撮影は始まったばかりで、その始動からわずか数日後に監督が降板したことになる。シリーズの公式SNSでリンが公開した声明は以下の通り。
「ユニバーサルの支持をいただき、私は『Fast X』の監督から降板するという難しい決断をしましたが、このプロジェクトにプロデューサーとして残ります。10年以上の歳月と5本の映画で、最高の俳優と最高のスタント、そして最高のカーチェイスを撮影することができました。個人的なことですが、アジア系移民として、映画史上で最も多様性に富んだフランチャイズの構築に貢献できたことを誇りに思います。素晴らしいキャストとスタッフ、スタジオのサポート、そして、私を『ワイルド・スピード』のファミリーに迎え入れてくれたことに一生感謝します」
リンは声明で降板の経緯に触れていないが、「創作上の相違」が理由だと報じられている。関係者の話によると、すでにスタジオ幹部とプロデューサーは代役を務める監督候補について話し合いを進めており、後任が決定するまで第2班の撮影は続行するが、監督が指揮を執る第1班の撮影はしばらく休止になるという。
リンは、第3作『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006年)でシリーズに初参加し、『ワイルド・スピード MAX』(2009年)、『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011年)、『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013年)に監督として続投。2021年に公開された第9作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で8年ぶりにシリーズに復帰していた。
リンは『Fast X』にプロデューサーとして残留するとのことだが、これまで5作にわたってメガホンを取り、大黒柱的な存在だったリンを監督として失ったシリーズの損失は計り知れないだろう。リンの代役として誰が監督に就任するか、続報に注目していきたい。
参照
https://deadline.com/2022/04/justin-lin-fast-x-1235010537/
https://screenrant.com/fast-furious-10-movie-loses-director-justin-lin/
https://comicbook.com/movies/news/fast-furious-10-justin-quits-exits-replacement-director/