『SUPER RICH』町田啓太がまさかの“闇落ち” 板垣瑞生演じる豪徳がカギに?

 無事に上場し、あとは一丸となり高みを目指すだけのスリースターブックス。『SUPER RICH』(フジテレビ系)第10話では、その未来を揺るがす大事件が起ころうとしていた。まさかの空(町田啓太)に闇落ち疑惑が浮上し、物語はついに核心である「真の金持ち=SUPER RICH」に迫ろうとしていた。

 衛(江口のりこ)と優(赤楚衛二)はこれまで向き合えてなかったことを話し合うことで互いの隙間を埋めていく。また、空と優もラーメン屋で話をすることで、わだかまりはとれたように見えた。さらに幹部の女子メンバーも女子会で絆を深め、全てが順調であるかのように見えたのだが……。

 これまでどんな時も衛を優先し守ってきた空が、人知れず驚くべき計画へと歩を進めていた。かつてのパワハラ事件にけじめをつけるために、法廷で証言することになった空はストレスチェックを受ける。ここで空は、子供時代の体験から「自分の感情を押し殺さないと、誰かに迷惑がかかる」と思ってきたことを吐露。この言葉から空は「働いて、尽くして、そして自分のポジションが奪われてもしかたないと思ってきたのではないか」とカウンセラーに指摘を受ける。パワハラのことを話すはずのストレスチェックだが、どうしてもこのエピソードはスリースターブックスでの空の立場に重なるものがある。

 思えば空は自分の欲求を心に押し込めたまま、あまりに献身的に尽くしすぎてきた。結果として、衛は空の気持ちには応えられず、さらに優は実力がまだ足りてないにもかかわらず、COOに就任。空にとっては辛い出来事が重なっただろう。そしてとうとう空は、聡美(松嶋菜々子)に電話をかけ、かつて受け取ったMEDIA社からのオファー条件が記された書類が「大切なカードになった」と語る。その後、聡美は衛に、スリースターブックスをTOB(株式公開買付)すること、さらに衛をCEOから降ろし空をCEOにするとも伝えてきたが、これは平たく言えば会社を買収しトップの首を衛から空に挿げ替えるということ。

 これまで誰よりも衛に忠実な姿を見せてきた空だけに、最後の最後に衛と敵対する相手が空だったらと思うと胸が痛む。だが、その一方で、すぐに信じ込める話ではなく、空ならきっと衛を助けてくれるのではないかと一縷の望みも捨てきれない。実は闇落ちなどではなく、これもまたクレバーな空の作戦でいてほしいと感じた。

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