2022年5月20日に公開される映画『大河への道』の追加キャストが発表された。

　本作の原作になっているのは、立川志の輔の創作落語『伊能忠敬物語―大河への道―』。今回主演を務める中井貴一が観劇した際、感動のあまり自ら立川に映画化の直談判をしたことから企画が始まった。主演を務める中井のほか、松山ケンイチ、北川景子が脇を固める。

　地元・千葉県香取市を盛り上げるために、郷土の偉人「伊能忠敬」を主役にした大河ドラマの開発が進むが、驚くべき新事実が発見される。それは1821年に史上初の日本地図を作ったのはあの伊能忠敬ではなかった、ということ。では一体、初の日本地図は誰がどのように作ったのか。舞台は一転、200年前の江戸時代へと遡る。そこには、歴史に埋もれてしまった、涙なしには語れない秘密の物語が隠されていた。

　本作では、市役所職員たちと大物脚本家が「伊能忠敬の大河ドラマ」実現を目指して四苦八苦する様をコミカルに観せる〈令和の現代劇〉と伊能忠敬の日本地図完成に隠された驚くべき感動秘話を描く〈江戸の時代劇〉の二つの世界の登場人物たちが、すべて一人二役によって演じられる。

　今回発表された追加キャストは、岸井ゆきの、和田正人、そして西村まさ彦、平田満、本作の原作者でもある立川、草刈正雄、橋爪功の7名。岸井は、本作の魅力と自身の役柄について「歴史上のできごとをとてもチャーミングに描いた映画です。私が一人二役で演じたトヨ（江戸時代）と富海（現代）は全くの別人ですが、堅実で、おちゃめで、可愛らしい部分が共通していると思います」とコメント。

　また、2001年にNHK正月時代劇『四千万歩の男・伊能忠敬』で伊能忠敬役を演じた橋爪は、「改めて伊能忠敬のすごさを感じました。今回、僕のセリフに“本当に忠敬さんって偉人なんだ。日本にとっての偉人なんだ”と出てきますが、まさしく偉人中の偉人だと思います」とその偉業を讃えながらも、「忠敬が日本全国を歩いて測量したのは、当時で70歳、今なら90歳を超えるほどの高齢でした」「もし自分が同じ時代に生きていたとしたら、あんまり側には近寄りたくないですね……。伊能隊のメンバーになんて絶対なりたくない！」とその史実について笑いながら語った。

■公開情報
映画『大河への道』
2022年5月20日（金）丸の内ピカデリーほかにて全国公開
出演：中井貴一、松山ケンイチ、北川景子、岸井ゆきの、和田正人、田中美央、溝口琢矢、立川志の輔、西村まさ彦、平田満、草刈正雄、橋爪功ほか
原作：立川志の輔『伊能忠敬物語―大河への道―』
監督：中西健二
脚本：森下佳子
音楽：安川午朗
製作幹事：木下グループ
製作プロダクション：デスティニー
配給：松竹
(c)2022「大河への道」フィルムパートナーズ