『プロミス・シンデレラ』は『花より男子』を彷彿? 早梅をめぐる兄弟バトル加速へ

 本作は放送開始当初より、『花より男子』(TBS系)を彷彿させると話題になっていた。まさに、わがまま放題だけれども家族の愛情に飢えている壱成と道明寺司(松本潤)は家庭環境についても通ずる部分があるし、誰しもがお金の力に平伏し媚びへつらう中で、唯一思い通りにならず自分に向かってビンタを食らわしてくるヒロインに猛烈に惹かれていく姿も重なるところがある。

 不器用ですぐに感情的になってしまうがために、本人も最初は自身の本音に気がつかず強がってばかりで、相手を傷つけてしまうが、実際には一途で真っ直ぐな恋心を寄せ続ける。その乱暴だけれども一生懸命で本人にも抱えきれぬほどの愛情表現と、その恋敵として対照的に描かれるスマートでミステリアスな花沢類(小栗旬)の三角関係に視聴者も思わず夢中になった。本作での花沢類的な立ち位置は言うまでもなくもちろん成吾だろう。ヒロインにとって苦しい時に手を差し伸べてくれたスーパーマン、ヒーローとして最初に記憶に焼き付けられており、少し特別な関係で結びついている辺りにも共通点が見られる。

 壱成は早梅を助けるためにこれまで一切寄り付かなかった旅館に乗り込み、第4話では難しいVIP客の対応にまで名乗りを上げたかと思いきや、今度はついに旅館内の茶房でのバイトを自ら志願する。少しでも早梅の近くにいたいと思ったのか、はたまた初めて自分で働き貯めたお金で早梅に何かプレゼントでも贈ろうと考えているのか、いずれにせよ可愛い奴だ。

 そして芸者の菊乃(松井玲奈)が成吾を恋い慕っているのは間違いないが、しかし単純に成吾と早梅の仲を邪魔することを目論んでいるわけではなさそうだ。むしろ、早梅の元夫・正弘(井之脇海)を“当て馬”として操り、早梅の心が成吾に向くように仕向けようと画策したようだ。菊乃から成吾への想いにはなんだか恋心以上の深い事情が隠されていそうだ。

 これからさらに成長の振れ幅が期待できそうな壱成と、珍しく冷静さを欠いている成吾の早梅を巡って加速する三角関係からますます目が離せない。

■放送情報
火曜ドラマ『プロミス・シンデレラ』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:二階堂ふみ、眞栄田郷敦、松井玲奈、井之脇海、松村沙友理、堺小春、高橋克実、友近、森カンナ、金子ノブアキ、三田佳子(特別出演)、岩田剛典
原作:橘オレコ『プロミス・シンデレラ』
脚本:古家和尚
プロデューサー:橋本芙美、久松大地
演出:村上正典、都築淳一
製作:共同テレビ、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/promise_cinderella_tbs/
公式Twitter:@promisecinderella_tbs
公式Instagram:promisecinderella_tbs

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