『レミニセンス』ワールドプレミアがロンドンで開催 ヒュー・ジャックマンも歓喜の声

 映画『レミニセンス』のワールドプレミアが、現地時間8月11日にイギリス・ロンドンのBFI IMAXシアターで行われた。

 本作は、『インセプション』『TENET テネット』のクリストファー・ノーランの弟で、『ダークナイト』『ダークナイト ライジング』『インターステラー』の脚本も手がけたジョナサン・ノーランが製作を務め、『ウエストワールド』のリサ・ジョイが監督を務めたSFサスペンス。ヒュー・ジャックマン演じる主人公ニックが、人の記憶に潜入(レミニセンス)し、その記憶を360度の空間映像に再現して事件を捜査する模様を描く。

 ワールドプレミアに登壇したのは、ニック役のジャックマン、メイ役のレベッカ・ファーガソン、エミリー役のタンディ・ニュートン、監督・製作を務めたジョイ、製作を務めたノーランの5人。海に沈み世界が水に支配された世界が舞台の本作をイメージした、ブルーカーペットに登場。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大以降、数々の洋画作品のプレミアイベントの延期を余儀なくされる中、イギリス・ロンドンでは久々の大規模ワールドプレミアイベントとなった。

ヒュー・ジャックマン

 本作の主人公となる記憶潜入エージェントのニックを演じたジャックマンは、「こんな日が本当に来るとは思っていなかったし、特にリサ・ジョイの映画監督作品第1作目だったから、こうやってプレミアにみんなで参加でき、観客にIMAXシアターで観てもらうことができて本当にワクワクしているよ。こうやって劇場で観てもらうべき作品だからね」と、興奮を隠せない様子。また、最初に本作のオファーをジョイ監督から受けたことを振り返り、「信じられなかったね(笑)。それを聞いてもちろん嬉しかったけど『そうか、ブラッド・ピットが断ったんだな!』(笑)って内心思っていたよ。でも彼女は僕に不思議なことに脚本をまずは読まないでいい、アイデアやアートワークを見て、自分がなぜこの脚本を書いたのかを話して、その上で脚本を渡したいと言ったんだ。そして僕に色々説明してくれたんだけど、『あなたがやらないなら私も多分やらないわ』と言うので、ものすごいプレッシャーを感じたよ(笑)でもとてもワクワクしたし、気に入ったんだ。きっとブラッドも引き受けたはずだね(笑)」と、笑顔でコメントした。

 謎の女性・メイを演じたファーガソンは、脚本を読んだ時の印象を聞かれると、「最初、脚本を読んだ時にとても複雑で一旦脚本を置いたけど、もうこの役をやると決めていた。リサがとても多彩で、知的で、このストーリーのビジョンの説明が素晴らしかったから」と、本作の世界に魅力を感じたうえでオファーを受けたことを明かした。

 ジョイ監督は、本作のテーマでもある“記憶”について、「私はかなり前からこの“記憶”というものをテーマにすることにとりつかれていて、たくさんのSF作品を書いてはきたけど、記憶というものは一番原始的なタイムトラベルの手法だし、いつの時代でもどこでも記憶の中であれば自分で好きにタイムトラベルができる。それが私をとても惹きつけた」と考え抜かれたテーマであると語る。また、水に支配された近未来の都市という舞台についても「最初の発想は単純に今地球で起こっていることから得た。7年前からこの作品の脚本を書き始めたけど、その頃からもう気温上昇や地球温暖化については言われ始めていて、実際に撮影が始める頃には上昇する海面の防波堤がマイアミでは作られ、私が『レミニセンス』で考えていた防波堤のイメージとそっくりだった」と、現実で起きている出来事も作品に盛り込んでいることを明かし、実際の撮影現場の様子を「マイアミのライトに照らされた通りが全て水に沈んでいる様子が本当に幻想的だった」と振り返った。

 そして、製作を務めたジョナサン・ノーランは、「リサはこの作品を作り上げるのに何年もかけていて、今日こうして彼女と一緒にプレミアに参加できて、観客と共に大きいスクリーンで観られることにとてもワクワクしているよ」とジョイ監督の手腕に賛辞を送った。

 また、先日実施された日本メディア向けの取材でジャックマンは、「僕は日本が大好きなんだ! この映画のために日本に行けると思っていたんだ。残念ながら、コロナ禍でそれはできなくなったけど。でも、僕は本当に京都にまた戻りたい! そして、こんな大変な時に、オリンピックを開催したホストである日本の皆さんにも感謝を伝えたい」と、日本への変わらぬ愛と、オリンピック開催の労いのコメントを寄せた。

 さらに、本作の新場面写真も公開となった。

■公開情報
『レミニセンス』
9月17日(金)全国公開
出演:ヒュー・ジャックマン、レベッカ・ファーガソン、タンディ・ニュートン
製作:ジョナサン・ノーラン、リサ・ジョイ
監督:リサ・ジョイ
配給:ワーナー・ブラザース映画
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