『いいね!光源氏くん』セミファイナルはラストに壇蜜が登場! 光と中将の熱い抱擁も

 『いいね!光源氏くん し~ずん2』(NHK総合)第3回は、最終回(第4回)に向けて事態が一気に動き出す起承転結で言う「転」の回となった。

 いろいろと整理すべきことはあるが、まず触れておくべきなのは今回のクライマックスとなった光(千葉雄大)と中将(桐山漣)の抱擁である。中将は光の義兄であり、良き親友でもある。『し~ずん2』に入ってからは光と沙織(伊藤沙莉)の仲をより強く思う姿が印象的に描かれている。

 一条融(一ノ瀬颯)、紫の上(紺野彩夏)という恋のライバル出現で、素直になれない光と沙織の心は激しく揺れていた。沙織が紫の上と会おうとしていることを知った中将は、複雑な立場にいる。『源氏物語』で光と中将は恋敵として張り合ったまま仲違いをする。そんな2人が現代では違った未来を辿ることができた。抹茶菓子を食べては、仲良くライブ配信をして。「私はイヤじゃ。こちらの世では決してそのようなことにはなりたくない!」。そう言って中将は光の手を握り歌を詠む。

「君のその すぐな心ぞ 光なれ ともにあらなむ 命のかぎり」

 光のまっすぐな心こそが中将にとっての光であり、命あるかぎり一緒にいてほしい。中将は光を強く抱きしめる。思い出すのが、第2回で『源氏物語』の世界にいた中将が「その思いを歌にして贈るのだ」と紫の上に一目惚れしたカイン(神尾楓珠)にアドバイスしていたこと。「好き」「美味しい」「気持ちいい」。歌を詠むということはそのものへの気持ちが溢れ出した時。中将にとって光が親友以上の特別な関係になった瞬間である。

関連記事