『知ってるワイフ』第9話で迎えた衝撃の展開 津山役・松下洸平は迫真の演技を披露

 これまで元春(大倉忠義)と澪(広瀬アリス)の気持ちの変化を丁寧に描いてきた『知ってるワイフ』(フジテレビ系)は、第9話にして衝撃の展開を迎える。澪が元春と結婚していた人生の過去の記憶を思い出してしまったのだ。

 澪からキスをされるも、その気持ちを受け入れることはなかった元春。しかしこのことについて話しているのを津山に聞かれてしまう。元春は津山からの信頼をすっかり失ってしまい、共通の親友である尚希(森田甘路)からも“親友の女にちょっかいを出した”と勘違いされ絶交を言い渡されることに。澪との距離が縮まれば縮まるほど、元春は沙也佳(瀧本美織)を失い、津山を失い、尚希まで失うことになる。しかしタイムスリップしたことを誰にも打ち明けられないが故に、澪との関係や、キスに至ったことさえうまく言葉にして説明できずにいた。

 これまで親友として助け合ってきた元春と津山がついに衝突する。津山の家に帰ってきた元春の顔面を、津山が左の拳で思いっきり殴りかかり、「俺はお前を最大の味方だと思ってたのに、何でそんなことができるんだよ!」と、親友に裏切られた心の痛みをぶつける。

 松下洸平は、いつもの温和で誠実な津山の姿を封印し、怒り、苦しみ、憎しみ、悲しみとたくさんの感情をぶつける芝居を見せる。理性を捨てた演技で、勢いのままに心の内を伝える姿は、こちらまでが緊張感を持ってしまうほどの迫力。今までの松下の役どころでも、このように激情するシーンは珍しく、新しい松下を見る思いだ。

 さらに、これまで津山が見せてきた優しさと今回の怒りのギャップにより、澪と元春に対して彼がどれだけ誠実に向き合ってきたかが手に取るようにわかる。今回、津山は苺のパフェが美味しいというカフェに澪を誘い、自らコーヒーと苺パフェを注文した。これは紅茶しか頼まなかった澪への気遣いだったのだろう。澪が苺のスイーツを好きなエピソードはドラマ内にちりばめられており、“思いやりの津山”がそれを覚えていない訳がないのだ。

 「もう津山主任とは付き合えません」の言葉に重なるように映る、優しさの詰まった苺パフェが本当に悲しい。元春への信頼が揺らいだことと、澪を失った悲しみとが溢れた松下の迫真の演技は多くの視聴者を虜にしただろう。