『知ってるワイフ』『あんのリリック』出演 安藤ニコ、ドラマの現場で学んだ芝居の“刺激”
広瀬すずが主演を務める『ドラマWスぺシャル あんのリリック-桜木杏、俳句はじめてみました-』が、WOWOWで2月27日と3月6日に前後編で放送・配信される。本作は、俳句と様々なジャンルのコラボを成功させてきた俳人・堀本裕樹の青春俳句小説を原作とした青春グラフィティ。芸大生リリックライター・ 桜木杏(広瀬すず)と、俳人でコピーライターの連城昴(宮沢氷魚)が織りなす“言葉”をめぐり、熱く魂がぶつかり合う模様を描き出す。
桜木杏(広瀬すず)が参加する「いるか句会」のメンバーで、昴に片想いしている女子大生・川本すみれを演じているのは、安藤ニコ。現在放送中の『知ってるワイフ』(フジテレビ系)に、元春(大倉忠義)が勤めるあおい銀行の窓口課担当の樋口静香役として出演している新進俳優だ。今回、リアルサウンド映画部では『あんのリリック』放送を前に、安藤にインタビューを行い、女優活動への思いや、自身がMCを務める所属事務所のYouTubeチャンネル「フォスターチャンネル」での活動などについて、幅広く話を聞いた。
『知ってるワイフ』は「緊張しすぎて本当に何も覚えていないんです(笑)」
ーー今回『あんのリリック』には川本すみれ役で出演されています。最初に台本を読んで、どんなストーリーだと思いましたか?
安藤ニコ(以下、安藤):俳句とラップがメインということで、最初に読んだときは、俳句を題材にした作品っていままで観たことないなと思いました。すごくオリジナルで、ある意味どう完成するのか想像がつかなかったんですけど、台本を読んでるうちに、独特な世界観、俳句の優しさ、すごく温かい気持ちになる雰囲気が台本に残っていて。そこにラップのパンチも加わっていて、独特でオリジナルな作品だなと思いました。
ーーご自身としては「俳句」と「ラップ」というテーマに繋がりはありましたか?
安藤:私はずっとインターナショナルスクールに通っていたので、俳句に関しては全く触れたことがありませんでした。ラップも日本のものは全然聞いたことがありませんでした。まだ海外のラップはたまに聞いたりするんですけど、そこまで詳しくなかったので、この作品を機会にすごく調べました。その影響もあって俳句は大好きになって、いまでも書いたり詠んだりしています。
ーー演じられる川本すみれは、句会のシーンが多い役ですね。
安藤:すみれを演じる上では、「恋」というテーマが大きかったです。私はいままで本気で恋をしている女の子を演じたことがなかったので、恋心を見せるにはどうすればいいんだろうとすごく感じていて。恋愛の感情や、片思いの揺れ動きを徐々に見せていけたらなと思っていました。監督さんとは、セリフより表情でそういった感情を見せていけたらという話をしていて、小さな顔の動きでどこまで伝えられるかを、今回一番意識して取り組みました。
ーー句会自体は大所帯なメンバーでの撮影だったと思いますが、現場の雰囲気いかがでしたか?
安藤:毎回現場に入るたびに感じているんですけど、「こんなに楽しんでいいのかな」って終始思っているんです。キャストの皆さんやスタッフの皆さんが本当に明るくて面白い方が多くて。句会のメンバーも本当に個性的な方が多かったので、カメラが回っていないときも皆さん本当に面白かったんです。NG集を作ってもらいたいくらい楽しい現場で、その空気感が句会の優しい雰囲気にもつながっているのかなと思いました。
ーーオフのときにみんなで俳句を詠んだりとか?
安藤:現場に向かうときのロケバスとかで、誰かが「これをテーマに俳句を作りなさい」って言って、みんなで考えたりしていました。
ーーそのときは誰がうまかったんですか?
安藤:みんなふざけて面白い俳句を作ったりしていて、うまい俳句が出なかったんです(笑)。でもそれって大事というか、俳句そのものだと思っていて。この作品を観ると、そういった部分も伝わるかなと思います。俳句は言葉を楽しむ、言葉の美しさを出すアートだと思います。結構堅いイメージがあると思うんですけど、自由に自分の気持ちを伝える表現の仕方なのかなと感じました。
ーー主演は同じ事務所の広瀬すずさんで、『一度死んでみた』に続いて2度目の共演ですね。
安藤:お芝居だけでなく、CMでもすずさんと一緒で。もちろん緊張はするんですけど、『一度死んでみた』のときにも緊張しているので、そのときと比べたら少しは落ち着いて一緒にお芝居ができたかなと思っています。あと2人だけのシーンは今回初めてで、すずさんはすごく優しいので、カメラが回ってないときに全然関係ない話をしてくれたり、質問してくれて、すごく気持ちが落ち着きました。
ーー一方で、現在放送中の『知ってるワイフ』(フジテレビ系)で演じている樋口静香は少し冷めたキャラクターですよね。
安藤:連続ドラマに出演するのは撮影だと『知ってるワイフ』が初めてでした。現場に入った日は緊張しすぎて本当に何も覚えていないんです(笑)。マネージャーさんにも「落ち着いて」って言われて(笑)。でも『知ってるワイフ』もキャストの皆さんが助けてくれました。たぶん緊張してるのが伝わったからか、すごく話しかけてくれて、いろいろとお世話になりました。