セルジュ・ゲンズブール初監督作 『ジュ・テーム・モワ・ ノン・プリュ』4K無修正版で公開

 セルジュ・ゲンズブール初の映画監督作『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』が、4K完全無修正版で5月29日より全国順次公開されることが決定した。

 作曲家・作詞家・歌手・俳優・映画監督・小説家として、後世に多大な影響を及ぼしたゲンズブール。1969年にリリースされた彼の代表曲で、ジェーン・バーキンとのデュエットソング「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」は、性行為を思わせる歌詞で、歌中には喘ぎ声が収録された。そのあまりにも官能的な内容は物議を醸し、当時のローマ法王が激怒。そしてヨーロッパのほとんどで放送が禁止となったにもにも関わらず、イギリスでは外国語楽曲として初のシングル・チャート1位を記録、本国フランスや日本を含め、世界的に大ヒットとなった。

 本作は、同楽曲をモチーフに、ゲンズブール本人が初めてメガホンを取り、映画化したもの。舞台は、アメリカの田舎を彷彿とさせながらも、どことはわからない文明社会のゴミ捨て場。マイノリティが虐げられ、暴力が蔓延する世の中で、愛なしには生きることができない哀しい人々がそこに生きる。随所に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のインストゥルメンタル版を使用し、愛の素晴らしさを美しく描き出した。

 トラックでゴミ回収を生業とするクラスキーとパドヴァン。2人は、仕事仲間以上の強い絆で結ばれていた。ある日ガソリンスタンドに寄った2人は、併設されたカフェバーで、ショートカットでボーイッシュな女の子、ジョニーと出会う。彼女は、パワハラ気質で乱暴な主人に反発しながらも、ほかに行き場もなく働いていた。その夜、クラスキーとジョニーはダンスパーティで意気投合。しかし、クラスキーは実はゲイだった。それでも二人は求め合い、体を重ねるが……。

 ジョニーを演じるのはジェーン・バーキン。ポップアートの旗手アンディ・ウォーホルに見出だされたジョー・ダレッサンドロが、寡黙ながら知的なクラスキーを演じた。イギリスなどでは、性表現のきわどさから上映禁止に。日本でもすぐには公開されず、1983年に性的なシーンは修正の上、英語版でようやく公開された。一方で1995年のリバイバル上映時にはやはり修正が加えられたものの、大ヒットを記録した。

 公開から約46年の時を経て、ゲンズブール没後30年となる2021年、4K完全無修正版での公開となる。なお、1995年のリバイバル上映時と同様、寺尾次郎による日本語字幕での上映となる。

■公開情報
『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ 4K完全無修正版』
5月29日(土)より、新宿K’s cinemaほか全国順次公開
監督・音楽:セルジュ・ゲンズブール
出演:ジェーン・バーキン、ジョー・ダレッサンドロ、ユーグ・ケステル、ジェラール・ドパルデュ―、ミシェル・ブラン
配給:セテラ・インターナショナル
フランス/1975→2019/90分/カラー/フランス語/R18+/原題:Je t`aime moi non plus
日本語字幕:寺尾次郎
(c)1976 STUDIOCANAL – HERMES SYNCHRON