『呪術廻戦』伏黒と加茂の術式がぶつかる 御三家の内情と花御によって明かされた目的とは

『呪術廻戦』伏黒と加茂の術式がぶつかる

 現在『週刊少年ジャンプ』で連載中、芥見下々原作のアニメ『呪術廻戦』(MBS/TBS系)。2月12日に放送された第18話「賢者」では、伏黒恵と加茂憲紀が対峙する中、高専に侵入してきた呪詛師と特級呪霊によって交流会は中断される。

 第14話から再開された第2クールでは、これまで京都姉妹校交流会の団体戦が描かれてきた。死んだと思われていた虎杖悠仁が生きていたことが明かされ、京都校側は楽巌寺学長の命により、「宿儺の器」である虎杖の暗殺が目論まれる。しかし、女の好み(タッパとケツがデカイ女)が一致したことから東堂葵の中で捏造記憶が流れ、彼はまだ未熟な虎杖を鍛錬することに。

 一方、虎杖を狙っていた他の京都校のメンバーと東京校のメンバーのそれぞれの戦いが展開されていく。この京都姉妹校交流会の魅力は、その戦いを通して今までに登場してきた高専のキャラクターの背景が深堀されるところだ。メカ丸とパンダの戦いでは、天与呪縛によって術式範囲が広い代わりに、仲間と直接会えないメカ丸こと与幸吉の孤独と、パンダが突然変異呪骸であると同時に“パンダではない”ことが明かされた。三輪霞はただひたすら良い子で京都校の良心的な存在であることがわかり、西宮桃と釘崎野薔薇の戦いでは呪術界での女としての生き様をテーマに熱い衝突が描かれる。女子回となったこの第17話は未だかつ打てないほど力の入ったアクション描写と、意味深い台詞の緩急で多くの視聴者の心を震わせたはずだ。同じ回の後半では、同時並行で行われた禪院真希と真依の姉妹対決が描かれ、二人の不器用な愛情と御三家のうちの一つ「禪院家」の内情が少し明かされる。

 そして第18話ではついに伏黒と加茂の一騎打ちが描かれる。禪院家相伝の術式・十種影法術を操る伏黒に対し、加茂家相伝の赤血操術という、自身の血とそれが付着したものを操る術式を使う加茂。ここでもやはり、前回に続き御三家に迫る内容が描かれた。加茂家もまた、禪院家同様に封建的であり、側女の息子だった憲紀は正室が術式を継いだ男児を産めなかったことから、嫡男として迎えられた。彼も彼で、自分の母親が受けた不遇を忘れずに、次期当主の座を狙っている。禪院姉妹のように少しより認められるために、古い考えを重んじる加茂家らしい態度を取り、虎杖を殺すことを改めて誓う。

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