映画館で眠りを体験する 『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』予告編公開

 3月26日より全国公開予定のドキュメンタリー映画『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』の予告編が公開された。

 本作は、真夜中から明け方まで、会場に並べられたベッドに横たわり、眠っている間に聞くために作られた8時間以上に及ぶマックス・リヒターのコンサート「SLEEP」の全貌とその裏側を、このコンサートを企画し、「SLEEP」の作曲・演奏も手がけた音楽家リヒターの素顔とともに追いかけたドキュメンタリー。ボノやサム・スミスなど様々なミュージシャンとコラボレートしてきたナタリー・ジョーンズが監督を務めた。

 リヒターは、クラシックとエレクトロニック・ミュージックを融合させて作られるポスト・クラシカルの旗手であると同時に、映画やテレビのサントラも数多く手がけている人物。『戦場でワルツを』(2008年)がヨーロッパ映画賞作曲賞、『メアリーとエリザベス ふたりの女王』(2018年)がハリウッド音楽メディア賞作曲賞を受賞したほか、『アド・アストラ』(2019年)が2021年度に開催される予定の第63回グラミー賞最優秀スコア・サウンドトラック賞にノミネート。また、『メッセージ』(2017年)のオープニング&エンディングでも彼のオリジナルスコア「オン・ザ・ネイチャー・オブ・デイライト」が使用され、日本でもiTunesクラシック・チャート1位を獲得した。

 劇中では、リヒターと彼の公私に渡るパートナーであり、本コンサートも一緒に作り上げてきたユリア・マールへのインタビューや、15年間にわたって彼女が撮りためていたリヒターの創作の様子を捉えたプライベート映像、そして、彼が作曲家として成功するまでの苦難の道のりやマールとの強い絆も明らかにされていく。

映画『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』予告編

 公開された予告編は、「スリープ公演へようこそ、8時間の子守歌です」というリヒターからの観客への呼びかけから始まる。そのままピアノの前に腰掛けるリヒター。「規則はありません。聴くのも寝るのも自由です」とイベントのルールについて説明するリヒターの声に誘導されながら、ベッドの上で、流れる音楽に静かに聴き入る女性の姿が映し出される。そのほか、世界各地での「SLEEP」公演の模様などが捉えられている。

■公開情報
『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』
3月26日(金)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督:ナタリー・ジョンズ
出演:マックス・リヒター、ユリア・マール、グレース・デイヴィッドソン、エミリー・ブラウサ、クラリス・ジェンセン、イザベル・ヘイゲン、ベン・ラッセル、アンドリュー・トール
製作:ステファン・デメトリウ、ジュリー・ヤコベク、ウアリド・ムアネス、ユリア・マール
配給:アット エンタテインメント
2019年/イギリス/英語/99 分/シネスコサイズ/原題:Max Richterʼs Sleep/G
(c)2018 Deutsche Grammophon GmbH, Berlin All Rights Reserved
公式サイト:max-sleep.com

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