いしのようこ、『おちょやん』菊役では常に“イライラ”? 「かわいらしい人なのかもしれません」
毎週月曜日から土曜日まで(土曜日は1週間の振り返り)放送されているNHKの連続テレビ小説『おちょやん』。第7話より登場したいしのようこよりコメントが寄せられた。
いしのが演じるのは、老舗の芝居茶屋「福富」の女将・富川菊。「岡安」は「福富」からのれん分けした店。そのため、2つの芝居茶屋はライバル関係にあり、シズ(篠原涼子)と菊はことあるごとに張り合っている。
いしのは本作の台本を読んだ際の印象を、「全体的にカラッと明るい印象」とコメント。道頓堀が舞台というのも感慨深いようで、「去年、大阪松竹座で舞台をやらせていただいたんですが、いつも楽屋口のほうから入るので、最初は気づきませんでしたが、表側にまわったときに、なんて雰囲気のある劇場なんだろうと見ほれました。そこは昔、映画館だったとお聞きしました。ミナミの繁華街のなかでもひときわ目立つ堂々とした建築の劇場ですごく素敵ですね。この話をいただいたときに、まっさきにその劇場が思い浮かびました」と述べた。
演じる菊については、「いつもイライラしていますね(笑)。なぜか旦那は商売に身が入らず、息子の福助も商売に対して興味がなく、家族一丸となって、というのがまったくない。自分の思いが家族みんなに共有できていない。その温度差に対していつもいらついています。また『福富』が本家で、のれん分けしたのが、千代(杉咲花)のいる岡安。当然、本家のプライドがある。せりふにも『本家より身代大きくするやなんて道理が通りまへん。あんたらも岡安だけには負けたらあきまへんで』とあるように、本家より大きい岡安に対する嫉妬が、イライラをさらに底上げしていますね(笑)。ヒロインの千代ちゃんにもライバル店のお茶子さんなので、やはりムッ?といらついていますね。シズさんが一度、窮地に陥る場面があるのですが、菊はその時、ライバルのピンチにほくそ笑んで機嫌良くなるんですね。とてもわかりやすい性格で、台本を読んでいて、思わず笑ってしまうほどでした。でもこれだけ思っていることを隠さずにそのときの感情でぽんっと言えるというのは、精神衛生上、良いことですよね。なにも抱えず、フラストレーションも溜まらず生きていけるんじゃないかと羨ましくもあります。かわいらしい人なのかもしれませんね。受け止める周りの人は大変でしょうが(笑)」と魅力あるキャラクターであると分析。
最後に視聴者に向けては、「道頓堀で芝居茶屋の商売をさせていただいて、この地に根づいて生きているプライドがある菊は、登場するたびにいつも怒っていますが、本人はいたって真面目に怒っているんです(笑)。菊のような役は今まであまり演じたことのない役柄で登場するたびにイライラしていますが、また怒ってるの?と視聴者の皆さんにもくすっと笑っていただいて、広い心で受け止めていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『おちょやん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥、中村鴈治郎、名倉潤、板尾創路、 星田英利、いしのようこ、宮田圭子、西川忠志、東野絢香、若葉竜也、西村和彦、映美くらら、渋谷天外、若村麻由美ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/