『竜の道』霧島夫婦の哀しき愛情表現 玉木宏と高橋一生の温度差は決定的なものに?

 復讐される側の霧島家、霧島源平(遠藤憲一)本人の抱える闇が暴かれた『竜の道 二つの顔の復讐者』(カンテレ・フジテレビ系)第6話。

 何かしらの“わだかまり”があることを毎話感じさせてきた源平と芙有子(斉藤由貴)夫婦の秘密。彼女は運送業で成り上がった源平と政略結婚し夫婦となったようだ。「最初はお金のためだったけど、せっかく縁あって一緒になったのなら歩み寄りたかった」という芙有子に対して、「結婚したその日からずっと殻に閉じこもっていたお前にどうすれば良かったんじゃ」と源平は声を荒げる。

 「そっちがそう来るなら」と言わんばかりにお互いを牽制し合い、直接ぶつかることなく互いに誤解し続けてきた哀しき夫婦。芙有子は源平の様子を伺ってばかりで本心を言えず、その遠慮がちな視線が彼にとっては「いつも軽蔑した目でわしを見る」と受け取れて、壁を感じ人知れず傷つく。

 源平が会社を大きくし日本一にこだわる理由もここにあったのかもしれない。政略結婚で“仕方なく”自分と結ばれた、その選択をするしかなかった芙有子に、せめてこの道が間違いではなかったと思わせたい。納得させられるくらいの分かりやすい「成功」を見せたい。それが彼なりのせめてもの罪滅ぼし、不器用すぎるあまりに遠回りで精一杯の妻への愛情表現だったのかもしれない。

 妻の芙有子が意識不明の間、あれだけ猛スピードで進めていた一大プロジェクト含め、一切の仕事が手につかなくなるほどずっと取り乱し病室で付きっきりだった。にも関わらず、意識が戻るなり、妻に一言も声を掛けることなく、手を握ることもなく一目散で仕事に戻る。

 芙有子からの手紙にしたためられた本当の思い。「金で買われた妻」という自己嫌悪と「金で買った妻をあなたが愛するはずがない」という思い込み、つまらないプライドが邪魔して源平に心を開くことが出来なかったという告白。「家族は憎み合うものではない。あなたと晃(細田善彦)が協力し合えば良い会社になる。これからまだ長い2人の人生にとっても」この言葉で締められた手紙が、彼女にとっての遺言になろうとは。

 この手紙が狂わせたものは、竜一(玉木宏)が源平の長男・晃(細田善彦)を唆して企てていた源平追放案にまで及んだ。母から託され手紙を先に読んでいた晃は結局作戦を決行できなかった。