三浦貴大、『エール』熱血漢の応援団長役に高まる期待 朝ドラで窪田正孝と共演する喜び

 連続テレビ小説『エール』(NHK総合)の第8週は、タイトルにあるように裕一(窪田正孝)が早稲田大学応援歌「紺碧の空」の作曲を強引に依頼され、その顛末が描かれる。コロンブスレコードの2年目の契約金半減が、音(二階堂ふみ)の交渉のおかげで前年と同額になったものの、裕一はヒット曲を出していないどころか、作った曲はすべて不採用。焦燥感に駆られる裕一の前に突然現れたのが、三浦貴大演じる早稲田大学応援団の部長・田中隆だった。

 いきなり裕一と音の家に応援団員を引き連れて押しかけ、勝手に堂々と自己紹介を始める田中に、ただただ困惑する裕一。対照的な2人のやりとりが絶妙で、コミカルな三浦貴大の登場が一気に物語の流れを変えた。

 三浦のデビュー作は、映画『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』。一流企業を辞めて50歳目前で電車の運転士になった主人公・筒井肇(中井貴一)の同僚であり、同じ時期に入社した新人運転士・宮田大吾を演じた。この役で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞と第35回報知映画賞新人賞を受賞している。以降、多くの映画・ドラマで活躍を続けているが、記憶に新しいのは昨年のNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜』だろう。

 『いだてん』では、水泳の日本代表として、後に水泳選手団のコーチとなる野田一雄役で存在感を発揮。三浦自身が大学でライフセービング部に所属していたこともあり、こうした“体育会系”の役柄にはピタリとハマる。スポーツ選手が経験する成功と挫折。三浦自身がその喜びと苦味を知っているからこそ、複雑な内面も表現できるのだろう。

 『エール』田中役では、スポーツ選手たちを応援する応援団の団長。第35話の一瞬でも学ランの似合いっぷりが十分に感じられたが、三浦にピッタリの役柄になりそうな予感がしている。

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