『エール』野田洋次郎演じる木枯のキャラクター像が浮き彫りに ギターでサラリと作曲

『エール』野田洋次郎演じる木枯のキャラ像

 裕一(窪田正孝)は音(二階堂ふみ)との新婚生活をスタート。同時に、レコード会社の専属作曲家としての仕事も始まる。NHKの連続テレビ小説『エール』が第7週の初日を迎え、裕一はさっそく追い詰められる。

 コロンブスレコードで作曲家として働くことになった裕一をディレクターの廿日市(古田新太)が出迎える。裕一は同期の作曲家・木枯(野田洋次郎)とも対面した。

 裕一はさっそく初仕事を任されるが、歌詞の意味が分からず戸惑う。裕一が手渡された歌詞を覗き込む木枯も「何だ?『ちょいちょい』って」とツッコミを入れていた。

 しかしここで、野田演じる木枯のキャラクター像が浮かび上がる。先輩作曲家から難癖をつけられたとき、裕一は焦るが、木枯は気にも止めていなかった。歌詞の意味がよく分からなくとも、ギターでサラリと作曲してしまう。そしてその曲の出来に、裕一は素直に感動していた。何事にも動じず、肩の力が抜けた木枯のキャラクターは、音楽に一心に取り組むタイプの裕一を今後追い詰めることになるかもしれない。

 とはいえ、裕一も木枯もなかなか曲が採用されず、頭を抱えることになる。裕一は初仕事を提出するも「これじゃ駄目だな」の一言で不採用。「違うね」「没。もう一回」と次々に不採用をくらい、裕一は不採用の理由を「ぐ……具体的には」と聞くが、廿日市の答えは「それを考えるのが君の仕事」だった。裕一は21曲連続、木枯は19曲連続で不採用。二人がソファでぐったりする姿から、流行歌を作曲する難しさが感じとれる。

 そんな中、裕一は契約金が印税の前払い金だと木枯から聞かされる。裕一が契約した流行歌を扱うレーベルは、その売上が会社の主な収益源だ。今は契約金で生活をやりくりしているが、売れなければ全額返さなければならないことを知り、裕一は事の重大さに気づく。

 第7週のタイトルは「夢の新婚生活」と明るいが、二人がともに歩む音楽の道は順風満帆にはいかなそうだ。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)〜9月26日(土)予定
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、松井玲奈、古田新太、野田洋次郎、加弥乃、大河内浩ほか
制作統括:土屋勝裕
プロデューサー:小西千栄子、小林泰子、土居美希
演出:吉田照幸、松園武大ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/

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