『ブラック・ウィドウ』でついにMCU初登場! タスクマスターが原作ファンから人気のワケ
タスクマスターは1980年のアベンジャーズのコミック195号でデビューしました。このコミックの最後のコマに登場し、悪の組織に忍び込んだアントマンたちをやっつけて捕まえます。そして次の196号で表紙に登場し、この号でアベンジャーズたちと本格的に戦います(なのでこの196号をデビューと紹介する方もいるのですが、195号にとにかく登場しています)。
タスクマスターの正体は、トニー・マスターズという傭兵。スーパーパワーは持っていないのですが、写真的反射神経(フォトグラフィック・リフレクシズ=Photographic Reflexes)という才能の持ち主で、一度見た相手の動きを完璧に習得しコピーできるのです。
予告編で、タスクマスターが「盾」を使い、「弓矢」を放ち、「爪のついた手をクロスさせ戦闘ポーズ」をとっていますよね? あれはつまり「キャプテン・アメリカの盾の技」「ホークアイの弓術」「ブラックパンサーのコンバットスタイル」を見て習得したわけです。実際戦わなくても相手の動きを映像などで見るだけで身に付けるのです。ブラック・ウィドウが戦っている映像を熱心に見ているのは、彼女の動きを身に付けるためです。
相手の技をコピーできるといっても、光線技や超能力などはコピーできません。従って彼のアクションはもっぱら肉弾戦がメインになります。なので、格闘ゲームにはうってつけのキャラで、『MARVEL VS. CAPCOM3』には登場するし、大ヒットしたPS4の『Marvel's Spider-Man』、さらにこの秋発売されるスクエア・エニックスのアベンジャーズのゲームでもブラック・ウィドウとタスクマスターのバトルが楽しめます。
コミックの方でタスクマスターが人気を博した理由は、ヴィランだがヒーローでもあるということです。というのも、この才能を活かして悪の組織やヒーローたちの教官をやることが多い。例えば悪の組織の戦闘員たちに「いいか? キャプテン・アメリカはこういう風に盾を投げてくるんだ」とレッスンできるわけです(笑)。実際、アベンジャーズのコミック196号においても、ワスプに「あんた、一体なんなのよ!」と問われ、「俺か? 教師だ」と答える件があります。だから多くのヴィランやヒーローと顔見知りだったりするのです。
映画『ブラック・ウィドウ』でも、次なる女暗殺者たち=新たなるブラック・ウィドウたちを指導する教官であり、ナターシャの前に立ちふさがります。なお、コミックでは彼もまた超人血清を打たれていたり、新たなミッションにつくと直前の記憶を忘れてしまうとか細かな設定があるのですが、本作でそれが反映されているかどうかは未定です。映画的には、様々なヒーローの動きを彼が再現してナターシャに挑むわけですから、様々なバトルの見せ場で楽しませてそうです。というわけで、タスクマスターが出るとアクション映画として盛り上がること必至。ファンはそこに期待していますが、さらにあと2つ、タスクマスターがもたらしてくれるだろうお楽しみがあります。