日本アカデミー最有力は『翔んで埼玉』か『蜜蜂と遠雷』? 候補作から考える日本映画の現在地
今後の日本アカデミー賞への期待について久保田氏は、「斬新なアイデアが生かされている映画があまり大きく取り上げられていないのは、業界全体で見つめ直していく必要があるかと。漫画原作の映画やテレビ局主導の製作が決していけないわけではないと思います。『翔んで埼玉』にはよくこれを映画にしたなという勢い、技術と気概が感じられますし。ここ2年が是枝監督の作品だったので、そういう意味ではこういう年があっても面白いとも思います。ポップな賞だからこそできる、インディペンデント系作品をより取り上げるなど攻めの姿勢が見たいですね」と締めくくった。
今後の日本映画の未来をより明るくするという意味でも、日本アカデミー賞は大きな判断材料となり得る。新型コロナウイルス感染予防の観点から観覧は取りやめとなったが、予定通り行われる今年の放送も要注目だ。
■作品情報
『翔んで埼玉』
出演:二階堂ふみ、GACKT、ブラザートム、麻生久美子、島崎遥香、成田凌(友情出演)、中尾彬、間宮祥太朗、加藤諒、益若つばさ、武田久美子、麿赤兒、竹中直人、伊勢谷友介、京本政樹ほか
原作:『このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉』魔夜峰央(宝島社)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
音楽:Face 2 fAKE
主題歌:「埼玉県のうた」はなわ(ビクターエンタテインメント)
(c)2019映画「翔んで埼玉」製作委員会
公式サイト:tondesaitama.com
公式Twitter:@m_tondesaitama