佐藤健の様々な表情を堪能! 『恋はつづくよどこまでも』天堂の不意打ちキスは“荒療治”?
一方、生き別れた娘の結婚式に行きたいと願う患者のために、奮闘する七瀬。外出支援を提案するも、来生をはじめ多くの医師たちが反対するなか、天堂だけが自ら同行して、その案を支持。そんな天堂に、ますます七瀬は惚れ直すのだが、「遊びじゃないんだぞ、気を引き締めろ!」とピシャリ。そう、1度は自分からいっても、連続していけないのが、天堂家の恋愛なのだ。
無事に娘との再会を果たした患者を見て、涙する七瀬。「たった10分だけど、その10分がどれだけ大切か……」と、感極まっている七瀬に、天堂は「なんだそれ」と冷ややかに言い放ちながらも、見えないところで思わず口角が上がる。ずっと仏頂面だった天堂だからこそ、そんな小さな表情から、心境の変化が手に取るようにわかる。
そして、ストーカーに狙われた七瀬を救うときの天堂の鬼気迫る眼差し。普段のドS発言時とは全く違う鋭さにすることで、叱咤と怒りの差を見せた佐藤の演技は、実に見事だ(余談だが、金属材を構えたストーカーに「バカめ、こっちは『るろうに剣心』の佐藤健だぞ!」と、言いたくなったのは筆者だけだろうか)。
「キスでも、デートでも、なんでも願いを叶えてやる」。自分をかばってケガをした七瀬を救うために、口から出たこの言葉は本音だったに違いない。だが、命に別状がないとわかると、「妄想だ」「俺はそんな約束してない」「バーカ」と、またいつもの天堂に。そう、天堂家は1度自分からいったら、2度連続はない……と思いきや、そのルールを破るかのような不意打ちキス。
きっと恋には、自分の殻を貫くエネルギーがあるのだろう。七瀬が「できない」じゃなく「やる」と提案をしたように。天堂も、もう人を好きになることなんて「できない」と抑え込むのではなく、自分の思いに素直になっていこうとする兆し。そのエネルギーが、傷ついた人生を癒やし、「何のために生きるか」の答えに繋がっていくのかもしれない。
■放送情報
火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:上白石萌音、佐藤健、毎熊克哉、昴生(ミキ)、渡邊圭祐、吉川愛、堀田真由、香里奈、平岩紙、蓮佛美沙子、山本耕史
原作:円城寺マキ『恋はつづくよどこまでも』(小学館 プチコミックフラワーコミックスα刊)
脚本:金子ありさ
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:宮崎真佐子、松本明子
演出:田中健太
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS